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第6回 2005年12月27日 ロスアンジェルスの、穏やかな年の初め 紋別が大吹雪の中、太平洋を越えたここロスアンジェルスでは、穏やかな日々を過ごしています。皆様新年明けましておめでとうございま す!アメリカの秋は行事続きで、大変忙しいんです!10月終わりのハロウイーン(子供たちが衣装を着て、近所を一軒一軒まわり、お菓子をもらうもの)、 11月終わりの感謝祭(昔ヨーロッパからアメリカに人々が移住して来た時に、先住民であるインデアン達と仲良くする為に始められたもの)、そして12月の クリスマスです。 ハロウイーンは今や大人達も仮装を楽しみ、その日はオフィスに仮装で行く人もいます。そして夜はその衣装のまま、パーティーです。ハリウッドの通り では、車を締め出し、一晩中お祭り騒ぎが続きます。しかしキャンデーに毒を入れたり、家に訪ねて来た人を泥棒と間違えて発砲するなど、毎年悲しい出来事も 起こるため、以前のように子供たちが自由に家々を訪ねるという事は減ったような気がします。それでも、奇想天外な衣装を考えて友達をあっと言わせるという アメリカ人特有のユーモア精神はたっぷり残っていますよ!友人の子供は駐車場になりたいと言ったので、子供が入れる大きさの箱を作り、駐車場らしく箱の上 にいろいろ乗せ、それを着てその子は一日大得意でした。ちなみに子供達はその衣装で、その日は学校に行きます。私の教えている大学でも、学生達、先生達が 個性的衣装でやって来ます。 11月最後の木曜日が感謝祭で、その週末は大半の仕事はお休みになり、家族で集まって、伝統的な感謝祭の夕食を頂きます。食事の内容は、七面鳥、パ ンプキンパイ、マッシュポテト、クランベリーソース等で、それにそれぞれの家族のお得意のものを加えて作ります。感じとしては、日本のおせち料理に例えら れるのではないでしょうか。基本のものに、我が家の自慢料理を加えて家族でお祝いをする訳ですから。そして感謝祭の週末はクリスマスショッピングでデパー トやお店が賑わう時でもあります。こちらのクリスマスシーズンは、12月2週目くらいから、知っている人に会ったり、又オフィスの仕事仲間等に、ちょっと 気の利いたプレゼントをあげます。そして頂いたプレゼントをクリスマスツリーの下に飾っておいて、クリスマスの25日の朝に、家族と一緒に開けて、楽しみ ます。もちろん家族には特別のプレゼントを用意して驚かせます。そしてその後クリスマスデイナーを楽しむという訳です。 24日のクリスマスイブは家族で教会に行き、イエスの誕生を静かに祝います。私の行っている教会でも、夜7時からの子供のいる家族向けの礼拝と、夜 11時からのキャンドル礼拝と2回行います。キャンドル礼拝は、ハンドベルの演奏やオルガン演奏に加え、聖書からの朗読、皆でクリスマスにちなんだ賛美歌 の斉唱、そして最後に一人一人がキャンドルを持ち、点火、教会の中を暗くして、美しいキャンドルの光の中静かに祈り、帰宅します。私にとっても、大変心の 満たされるひと時です。子供達は24日寝る前にクッキーとミルクをサンタさんが来る暖炉の近くに置き、サンタさんが来てくれた御礼にします。とても可愛い でしょ! クリスマスの後は大晦日のパーティー、新年、そして仕事初めは1月2日からです。私も感謝際の週末にクリスマスの飾りつけをやり、1月2日になって すべてを片付け、通常の生活に戻ります。今年は10月に紋別で再びピアノ演奏をさせて頂けるようで、皆様にお会い出来るのを楽しみにしています。紋別の方 々にとって2006年も素晴らしい年でありますように、太平洋の反対側からお祈りしています。本年もどうぞよろしくお願いします! 第5回 2005年10月4日 自然災害 今ごろ北海道は、美しく秋の色に染まっている事でしょうね。こちらカリフォルニアにも、秋という気配はあるのですが、四季のはっきりしていない気候なので、まどろっこしい季節の変わり目です。皆様お変わりありませんか。 9月は、アメリカの南部、ルイジアナ州、アラバマ州、ミシシッピー州、テキサス州が、2つのハリケーンによる大災害に見回われました。日本でもかな り大きく報道されたようですので、ご存知の方も大勢いらっしゃる事と思います。以前テキサス州のヒューストン市に10年住んでいたので、友人、知人が沢山 おり、その中にも被害に合われた方々がいらっしゃいます。大変な被害で、一体これからどれくらいの日程で町が回復していくのか、すべてがまだ霧の中です。 中越地震に合われた方々が、まだ多く仮設住宅に住んでいらっしゃる事を思い出させます。 そして先週は我が町ロスアンジェルスが、山火事に襲われました。これは毎年繰り返される、ある意味では自然のサイクルです。しかし、人々が景色の素 晴らしさや、自然の中に住む雄大さから、山の中に住むようになり、山裾にも家が建てられるようになると、その意味は変わってきます。特に今年は冬から春に かけ、例年になく雨がふり、その時に生えた大量の雑草が、夏の換気に枯れ、それに一気に火がついたという訳です。それでは「何故火がつくのかしら?」とい う御質問が聞こえてきそうですので、それにお答えしますね。ロスアンジェルスという町は海側と砂漠側があり、風が吹いて来る方向によって、その日の湿度や 温度が変わります。海風だと、ちょっと湿気を帯び、爽やかですが、砂漠の風は、時には突風になり、非常に乾燥した空気を町に持ち込みます。山火事は、この 砂漠からの突風(サンタアナと呼ばれています)が時折吹く、9月前後に発生します。我が家は山側に近く、今回も向かい側の山々に夜になると火の帯が見え、 非常に恐ろしい思いでした。又、火災の影響で、空気は汚染され、灰が大量に降るので、喘息や健康状態の良くない方々は、大変です。しかし今週は山火事騒動 も収まり、町も普段の顔を取り戻しています。そして、閉鎖されていた地域も解除され、人々が日常の暮らしに戻り始めています。 今回は音楽雑談なしになりましたが、きちんと演奏の方やっていますので、ご心配なく!又、大学もおさぼりもせず、学生達と楽しくやっていますので。それでは、又次回お会いしましょう。ごきげんよう! 第4回 2005年8月24日 ロスアンジェルスの街! 紋別市はいまごろ、秋の気配が町角に漂って来ているのではないでしょうか。こちらロスアンジェルスは、一年を通じて同じような気候で す。ロスアンジェルスのおもしろい所は、同じ町の中でも、非常に気候が違う事です。私の住んでいる山側の地域は砂漠に近い事もあり、一日の中での温度差が 激しく、15度くらい朝晩で違い、又一応四季の感覚があります。それと比べ、海側は一日の温度差もそう違わず、又一年を通じての温度差も余り有りません。 どちらにしても住み易い事には変わりなく、うっかりすると、感覚がなまけてしまいます! 私は現在夏のいろいろな旅が終わり、ロスアンジェルスに帰って来ています。そろそろ長い夏休みも終わり、大学が始まるので、新しい学期への準備に追 われています。私の教えている大学は、カリフォルニア州立大学と私立の名門、オクシデンタル大学です。それぞれに生徒の個性が違い、全く違った校風で、興 味深いですよ!日本の大学と違う点は沢山ありますが、その一つに、生徒が学期末に先生を評価するというシステムがある事です。授業の終わり30分くらい で、先生がいなくなり、それぞれのクラスの代表が評価表を配り、生徒一人一人が自分達の思った通りに先生を評価をするというものです。この評価表は授業の 終わりに集計(もちろん無記名で)、封印され、学校側に渡され、先生の評価に加算されます。結構シビアなものです!それが、学校側の評価を終え、我々に 帰って来て、生徒達の生の声を知る事が出来る訳です。こちらでは、生徒も学費を払っている以上、先生達にきちんとしてもらいたいという気持ちがあるので、 日本の大学で休講を喜ぶ気風とは、ちょっと違うかもしれませんね! […]
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