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Japanese Blog (日本語のブログ) 日本でのコンサート、そして各地に旅行   8/3/13 August 3, 2013

久し振りに、ゆっくり日本で滞在。楽しい日々を過ごした3週間弱だった。まずはコンサートで、私の第二の故郷とも言える、秋田県大館市に行き、ゴルドベルグ変奏曲を思い出の教会で演奏。当時のピアノの先生がお世話して下さっての会で、お蔭様で沢山のお客様に来て頂いた。そこで、サプライズ!小学校の時のクラスメイトが来てくれて、短い間だったけれども、思い出話しに花が咲き、本当に嬉しかった。コンサートの夜は、先生のご家族とレストランで食事を。話しは尽きず・・・である。そして、東京に戻り、主人と落ち合い、名古屋から始まり、京都、広島、金沢と廻って、再び東京へ。人生で始めての日本縦断旅行。改めて、日本の素晴らしい歴史、文化、景観、食文化を感じる事が出来た。 名古屋では、待望の大相撲観戦を。興奮の2日間だった。現在の力士達の取り組みだけでなく、昔の大力士達が親方になって、会場の警護などに当たっていらっしゃるので、会場内でお目かけ出来るのは、相撲ファンの大きな楽しみだ。一日目はウルフが解説に座り、カッコ良かったなあ・・・・ 大相撲の会場になっている愛知県体育館の周辺は、お城あり、神社仏閣ありで、相撲観戦の前に訪ねてみたのも良かった。 名古屋から、京都へ移動。全くの偶然で、祇園祭の宵山と山鉾巡行の時期に当たり、歴史的なお祭りを見られたのは感動であった。どの鉾も、まさに動く美術館。京都の深い歴史に触れ、感動であった。お祭りの合間に、かなり積極的に、お寺などを見て廻った。まず、東・西本願寺、そして京都御所、二条城、そして、嵐山へ足を延ばし、天竜寺、祇王寺、念仏寺、金閣寺、竜安寺、仁安寺へ。夜は祇園へ行き、昼間の暑さを忘れ、夜風を感じながら川のほとりを歩いた。京都出発の日、友人夫妻と会い、素晴らしい京都料理を味わう機会を頂き、本当に感謝。ここでも、楽しい会話に、あっと言う間に時間が過ぎていった。 京都の次は、広島。宮島と岩国の錦帯橋を訪ねる。宮島は神秘の場所・・・なのだが、我々が訪れた時は、次第に干潮になる時間に当たり、鳥居は海の中に浮かぶ姿を見れたものの、肝心の厳島神社は干上がった海の上で、普通の神社(!)であったのは、多少残念。だけど、宮島で訪れた千畳閣は素晴らしい空間であった。 そして、金沢へ。市内の兼六園や武家屋敷、お城だけでなく、かなり足を延ばし、能登半島、そして白川郷や飛騨高山にも行った。それぞれに素晴らしい風景に出会って感動。 最後の東京では、鎌倉を訪れ、中学時代の超仲良しグループと夕食、実家での両親・弟の家族との夕食。本当に充実した日本での日々であった。1000枚以上ある日本での写真から、選りすぐったものを、このホームページ上のフォトギャラリーに載せたので、そちらもどうぞ。帰国後すぐに仕事に復帰。コンクールの審査などをこなしたが、旅行中に怠けきった指をリハビリ中。日曜日にある小さな演奏に備えている私です!

Book Reviews (マイブック評) 相撲の秘密  新田一郎    朝日出版社  7/30/13 July 30, 2013

相撲ファンなら、必見の一冊!相撲の歴史から技の解説まで、分かりやすく、かつ面白く、相撲ファンの心をくすぐる本である。名古屋場所の売店でゲット。相撲に興味がなければ、価値は余りないかもしれないけど、私に取っては、大変面白い。相撲のカゲに潜む様々な不思議。こういう事だったのか、と手を叩いて納得出来る部分もあるはず。相撲をテレビで見るチャンスのある貴方には、価値のある一冊になること、間違いなし。

Book Reviews (マイブック評) 結婚詐欺師  乃南アサ   幻冬舎 7/27/13 July 27, 2013

日本に滞在中に買った本の一冊。次々に騙される女性達、そして騙す喜びを追いかける男。騙しているのではなく、女性の人生をコーディネイトとしている、とまで嘯く男に一切の反省はない。女性達の中には、騙された自分が許せなくて自殺するものが出る。老後の全財産を失う女性もいる。それでも、その男は悪気なく、次のカモを探して、自分の贅沢に使うお金を巻き上げる。こんなに簡単に騙されるのか・・・・でも、何と言おうと「結婚」という名目は、多くの女性にとって、キラキラ輝き、「一度はしたいもの」なのだ。その心理を知っての、詐欺である。どうぞどうぞ全女性の皆さん、特に婚活に燃えている方々、もしくは、孤独が忍び寄っていると感じている方々、男性の上辺の「甘さ」にコロっといかないように。

Book Reviews (マイブック評) The World of Music According to Starker  Janos Starker           Indiana University Press    7/20/13 July 20, 2013

I read this book on the way to Japan, and during my traveling in Japan. It is truly a fun book. As you know, Starker was one of the very very best cellists of our time. He passed away several months ago. I love his recordings. I never heard his live performance, but I once […]

Book Reviews (マイブック評) 幸福な朝食  乃南アサ  新潮社 7/12/13 July 13, 2013

これは、ホラーなのか。それとも、サスペンスなのか。どちらにしても、乃南さんの、大初期時代の作品だ。だから、「アラサー」なんて言葉が世の中 を横行する随分前の話。アラサーの美しい独身女性の悲しい。そして、その女性が、狂気の道を滑り落ちていく。

Japanese Blog (日本語のブログ) バッハ「ゴルドベルグ変奏曲」曲目解説 7/8/13 July 8, 2013

アメリカ各地で演奏してきたバッハの大曲「ゴルドベルグ変奏曲」を、この度日本で演奏することになりました。7月12日(金)午後2時から。場所は日本基督教団大館教会です。この曲には、思い入れが大きく、自分でもプログラムノートなど、書いて来ました。今回の演奏会プログラムに、始めて日本語で、自分なりの解説を書いてみました(下記参照)。一つ一つの変奏曲の特徴を出して、楽しんで演奏が出来ることを願っています。大館市は幼少時に数年間住んだことのある、言ってみれば、私の第二の故郷。ピアノのレッスンは地元の竹村先生につき、基本を学びました。深い結びつきのある地で、ゴルドベルグ変奏曲を演奏出来るのは、私の深い喜びです。日本へは明日出発。飛行機や電車で結構ストンと眠れる私の強みを生かし、出来るだけ体と脳(1時間15分くらいを暗譜で弾き通すので、これは必須)を休めて臨みたいです。それでは、日本のどこかでお会い出来ますように。 バッハ「ゴルドベルグ変奏曲」曲目解説 上野淳子ギャレット バッハは、沢山の宗教音楽、そして世俗音楽を世に残した、非常に偉大、かつ野心的な作曲家でした。鍵盤楽器の為には、まず始めに、3巻の楽曲集を出版し(楽曲集以外にも沢山の鍵盤楽器のための曲があります)、その中にパルテイータ、イタリア協奏曲、フランス序曲、オルガン曲等を入れました。そして、第4巻のために、すべての集大成ともいえるべき「ゴルドベルグ変奏曲」を作曲し、出版しました。バロック時代の当時、すでに沢山の作曲家がいろいろな変奏曲を書いていましたが、バッハは、ゴルドベルグ変奏曲を書く際に、一般の枠を超えた、とても特別なものを考えていました。そこで、イタリア風の旋律、カノン、シャコーン、フランス風序曲、舞曲、2重奏や3重奏など、様々な音楽様式を入れ、書き上げたのです。 ゴルドベルグ変奏曲は、始めに大変美しいアリアで始まり、その後様々な様式における30の変奏曲を演奏、一番最後に、再び始めに演奏したアリアが出て来て、全曲を終えます。この音楽の旅は、普通70分から80分くらいかかります。この大曲を弾ききる事は、ピアニストにとって大きな挑戦とも言えます。長い曲を暗譜で弾き終える集中力と持続力。難しいテクニックを極め、音楽的に掘り下げていく事。そして、忘れてならないのが、この曲が2段鍵盤を持ったチェンバロの為に書かれたということです。というのも、ピアノは鍵盤が一段しかないので、2本の手が鍵盤上を交差する際に、こんがらかり、非常に複雑なことになってしまうのです。例えば、第5変奏曲では、一つの手が一箇所に留まり、もう一つの手が高い音程と低い音程を飛び越える、イタリア式の手法が取られています。フランス式の手法は、第8変奏曲で見られ、ここでは両方の手がお互いに飛び越える、まさにアクロバット! すべての面において、挑戦だらけ。それでは、何故演奏するのでしょうか・・・・それは、音楽の素晴らしさ・深さです。毎日ピアノの前に座り、ゴルドベルグ変奏曲を弾く喜び。フレーズの歌い方、音色の出し方、音楽的アイデアなど、日々何か新しい発見があります。まさに、登山のようなもの。困難を伴う山がそびえていれば、登山家なら命の危険を冒しても、チャレンジしたいと思うでしょうから。 それぞれの変奏曲に、私自身の個人的な想い・イメージがあります。例えば、第3変奏曲は、貴族の男性がシルク・ハットをかぶってステッキを持って気取って歩いている様子、第7変奏曲では、クリスタルの小さなバレリーナが、オルゴールの中で踊っている様子、第9変奏曲では、春の美しい日差しの中、おばあさんが孫に本を読んで聞かせている風景、第17変奏曲は、無声映画の中の登場人物がセカセカ動いている映像、第22変奏曲では、遠くの地平線に太陽が昇ってくる様子、変奏曲24番は、少女が草原の中でスカートをなびかせながら踊っている景色、そして変奏曲27番では、雨上がりに残った水滴が、木から落ちてくる様などです。変奏曲16番のフランス風序曲では、ルイ16世が宮殿の中をお供を従え歩いている行列、そして同じ変奏曲の後半では、所変わって、お洒落した女性達が、扇を使いながら噂話に興じている様子。30ある変奏曲の中で、3曲が短調で書かれており、そのどれもが深い感性であふれているのですが、特に変奏曲25番では、キリストの受難の様が描かれているようで、私にはキリストの一歩一歩が半音階の中に聞こえてきます。最後の変奏曲30番で、バッハは大曲の締めくくりに、ユーモアあふれるクアドリベット(ラテン語で、“貴方が楽しめる事”)という形式を持ってきました。これこそ、バッハの骨頂だと思います。ドイツの民謡二つをからめて、30ある変奏曲の最後を飾っています。この良く知られたメロデイーをパロデイーにして、即興にして楽しむのは、バッハの家族が集まると、頻繁に行われていたことでした。 そして「ゴルドベルグ変奏曲」は、面白い逸話を持っています。ヨハン・フォーケルというバッハの学者が、1802年に出版したバッハの伝記の中に、出てくるものです。<ロシア大使のカイザーリンク伯爵は、頻繁にドイツのライプチッヒを訪れていました。沢山いる使用人の中に、大変優れたチェンバロ奏者、ヨハン・ゴールドベルグ(ヨハン・セバスチャン・バッハの弟子)がいました。伯爵は不眠症に悩み、夜な夜なゴルドベルグが呼ばれ、伯爵の隣の部屋から、チェンバロを弾いて眠れぬ夜にふさわしい音楽を演奏するように、頼まれていました。ある時、バッハが呼ばれ、この不眠の夜にふさわしい曲を作曲するように依頼され、熟考の末に、変奏曲を作曲する事に辿り着き、この「ゴルドベルグ変奏曲」が誕生したというものです。そして伯爵はこの変奏曲が大層気に入り、その功績に対して、バッハに多額の謝礼金を払ったと書かれています。>しかし、この曲が書かれたときに、チェンバロ奏者のゴルドベルグはたったの14歳。とてもこの難解な曲が弾きこなせたとは考えられず、この逸話は作り物だと、現在は考えられています。しかし、想像するのは自由。何と楽しい逸話ではありませんか!

English Blog A Movie “20 Feet from Stardom” 7/8/13 July 8, 2013

This movie tells us about an untold true story of the backup singers behind some of the greatest musical legends of the 21st century. So they are top backup singers. Yes, their lives are mostly behind the scene, but there are many many more singers who would like to be in their positions. Bruce Springsteen, […]

Book Reviews (マイブック評) 港町食堂  奥田英郎  新潮社  7/3/13 July 3, 2013

港の風景が、とっても生き生きしていて、べらんめー調の語り草が最高だ。日本のいろいろな港へ、船を使って行くというのが基本で、そこからエッセイーが生まれてくる訳。つまり、船に乗る行為に、切羽詰った理由はない。ただし、乗ってしまう。奥田さんの、ほわーーーんとした感じがとても良い。奥田さん、決っして無理をしない。でも、観察眼鋭し。知らないうちに、港町旅情に引きずりこまれる、私でした。

Book Reviews (マイブック評) ソロモンの偽証 第1、2、3部 宮部みゆき  新潮社 6/30/13 June 30, 2013

うわさの「ソロモン」、大長編である。1部が約700ページ強ある。旅がいろいろあったので、飛行機の中で結構読めるなあと、思っていたのに、それでも、読破するのに、一ヶ月近くかかってしまった。中学生が、ある事件をきっかけに、立ち上がり、その同級生の謎の死に、まっこうから向き合う。そして、裁判という形で、真実を明らかにしていく。このような大長編で、しかもミステリーの要素もあるお話は、構成に一体どれくらいの時間を費やすのだろうか。そして構図を作り、そこから物語が出発する訳だが、ストーリーが展開するにつれ、きっと登場人物達が紙面からはみ出してしまう事も。作家の気持ちが、書き進むにつれ構成時からずれて行ったり、様々な困難、葛藤があるに違いない。その辺をどのように収拾しながら、一本道を貫き、書き進めるのかな??すごい心理戦で、ストーリーも大変面白いのだが、一点文句をつけさせて頂くなら、中学生にいくら頭が良いとはいえ、これだけの実行力、判断力、バイタリテイーがあるだろうか??まあ、とにかくすごい本です。ご期待あれ!

English Blog A Movie “Frances Ha” 6/22/13 June 22, 2013

It is a real “Must See” movie. The director is Noah Baumbach and Greta Gerwig is on the main character “Frances”. It is all about Frances, it means Greta Gerwig’s amazing acting. I understand now Baumbach and Gerwig are a couple, and they co-produced this movie. They wanted to film this movie in their familiar […]