Japanese Blog (日本語のブログ)
興奮の中に、又もや朝青龍が場所を征し、25回目の幕内優勝を果たしましたね。朝青龍は、どんなに憎まれ口を叩かれようが、批判されようが、やはり相撲界になくてはならない存在です。あの精神力と集中力、本当にすごいですね。怪我や年齢の事も言われながら、技と速攻、そして経験でぶちかましていく。これぞ、相撲王道です。白鵬は、2月末に披露宴が計画されているので、それに気が散っているのでは、などと批判されていましたが、果たして横綱まで行ったような人が、それしきの事で、集中力を失い負けるものでしょうか。それにしても、後半の2敗は、信じられないような負け方でしたね。相撲巧者の安美錦の活躍も嬉しかったですね!ファンです。長年応援してきた、栃乃洋が多分十両陥落なのが残念ですが、又もう一踏ん張りして幕内に戻って来て欲しいものです。という訳で、真夜中の相撲観戦(ロサンゼルスと日本は、冬の間17時間の時差がある)も終わりまして、又静かな日々が戻って来ました。
今日は、とても珍しい(これはやっているチェロ奏者達の言葉ですよ)、チェロのアンサンブルばかりを集めたコンサートに行って来ました。12人編成の大きなアンサンブルから、4重奏、3重奏、2重奏など様々な組み合わせで、とても楽しいコンサートでした。演奏された曲は、こういったチェロのアンサンブルに特別に書かれた曲から、既成の曲をアレンジしたものまで、様々。とても興味深かったですね。チェロの美しい、人間のバリトンの声に例えられる音色が、大勢のチェリストが演奏する事で、益々魅力的に聴こえたように思います。 このコンサートは、ロサンゼルス・チェロ協会の主催したもの。今までにも不定期に開かれていたアンサンブル・コンサートですが、昨年に続き二年連続で、参加したグループも増え、大変盛況でした。様々な大学の音楽教授達、オーケストラ奏者達、又映画音楽などを録音するスタジオミュージッシャン達、大学の学生グループなど、ロサンゼルスの音楽層の厚さを物語る、多彩な顔ぶれでした。 トロンボーン奏者にも言えるような気がしますが(私、実はトロンボーン奏者の友達が多いんです)、この低層部を受け持つ楽器の人達って、とても結束力が強い。今後も、このチェロ協会の活動、注目したいですね。
待望の一月場所が、中日を過ぎ、幕内は混戦状態です。杷瑠都の活躍で、これからの取り組みが益々楽しみ!千代大海の引退が大きなニュースですが、あの引退会見での晴々とした表情は、これまでの相撲人生を物語っていたように思いました。そして、親方の九重親方(私のヒーローです)のおっしゃっていた、あのやんちゃ坊主が・・というお言葉、優しさに溢れていましたね。千代大海関、本当にご苦労様でした。長い間重責の地位、大関として務めて、数々の名場面、名勝負を私達に見せて下さいました。そして、魁皇の前人未到の記録更新も、ご本人は謙虚に語っておられますが、これはとんでもない事ですよ。今後も白星毎に、記録をのばしていく訳ですから、本当にすごい!そして、我々相撲ファンの力の源でもあるのが、魁皇の戦っている姿。36歳という年齢、大型力士という事、そして長く取り続けていけるのは、何と言ってもご本人の努力一本だと思います。本当に頭が下がります。 昨日の大相撲中継は、あの貴乃花親方の解説で、堪能させてもらいました。とても繊細な語り口で、取り組みを分析して下さって、これからもどんどんと、テレビ中継解説として、出演して頂きたいと思います。現役の時に、こちらが勝手にイメージしていた力士像と、引退後解説者としてテレビ出演する親方衆は、いつも大きく違って、再び親方として大ファンになってしまいます。国技館などで、ふらっと歩いていらっしゃる現役引退後の親方。又は入り口の、チケット切りの所にいらっしゃる親方。皆さん、とてもフレンドリーに接して下さって嬉しいです。 一大相撲ファンとして、今年も胸躍るような取り組み、迫力あるぶつかりあい、業師といわれる初場所達の攻防、楽しみにしています。
昨日の土曜日、ロサンゼルス交響楽団をサポートするいくつかのコミッテイー・グループの一つで、演奏する機会に恵まれました。そのグループの45周年記念で、大変美しいクラーク・ライブラリー内の音楽ホール(写真をご覧下さいね)で、演奏させて頂く事が出来ました。ロサンゼルスはとても大きな都市で、コンサートホールといっても沢山あり、このクラーク図書館は、私にとって始めての機会でした。ヨーロッパのお城風で、音響も素晴らしい場所でした!ロサンゼルス交響楽団のこうしたグループでの演奏は、ソロのときもありますが、楽団の人達との室内楽もあり、私の大好きな演奏の機会の一つです。演奏そのものも楽しみですが、音楽が大好きで、音楽をサポートする事を心から喜びとしている方達と、演奏を通じて知り合いになり、お話をする機会が持てるのは、私にとっても大好きな一時です。そして、必ずお洒落な食べ物とお酒が出て(!)、それを囲みながら、皆さんとお話をするのは、本当に楽しいですよ! 今回も、いつも通り、作曲家や作品について楽しく、興味深いお話をしながら演奏会を進めました。プログラムは、グラナドス:オチョス・ヴァルシス・ポエテイコス、ピアソラ:コントラバヒッシモ、モンプー:カンシオン・イ・ダンザス、ラフマニノフ:Op. 23の2番と5番、Op.32の5番、カプステイン:トカテイーナ、ガーシュイン:ラプソデイー・イン・ブルー。こちらも楽しんで演奏出来ましたが、お客様も喜んで下さって、今年初のソロの演奏会としては、成功!だったと思います。今年も、自分に正直に、演奏活動を続けていけたら良いなあと、願っています。
2010年も早いもので、もう一週間が過ぎましたね。改めて、明けましておめでとうございます。 日本のお正月はどうですか?私は暮れぎりぎりまで、主人の家族達を訪ね、インデイアナ州に行っていました。冬にアメリカの中西部に行くのは、時として雪、吹雪、霧などで、予定が大幅に狂う事が多いのですが、今回はテキサスのダラス経由で行ったので、冷や汗をかくこともなく、順調な旅でした。カリフォルニアに住んでいると、四季が余りなく、毎日青空、屋外活動OKで大変結構なのですが、時には冬景色の中で、うんと寒い思いをするのも、逆に贅沢という感じ。北国の方達には、申し訳ないですね。 暮れから年の始めにかけて、演奏の機会がいくつかあり、インデイアナの家族の家でも、遊びつつも実はずっと練習をしていました。11月から続いていた、幾人かのチェロ奏者との演奏がこの6日に終了。今は、9日のソロの演奏に向けて集中しています。今回も私の大好きな作曲家、作品を集めていて、練習にも身が入る、というものです。このプログラムは、この春に他の場所でも演奏する予定。今日は、2月初めにベース・トロンボーン奏者と演奏するコンサートの楽譜が郵送で届き、来週のフルートの曲と併せて、現在私のピアノの上で待機中です。今年も忙しくなりそうです。 本年もどうぞ宜しくお願いします。
毎学期、ピアノのレッスンの集大成として、大学の小ホールで演奏会を開いています。私の教えているオクシデンタル(Occidental College)大学は、音楽大学ではないので、もちろん音楽科でない生徒もいるし、それぞれにこの学期中に一生懸命練習して来た曲を演奏します。教えている私も緊張(自分の演奏会より緊張)しますが、中には人前で始めて演奏する生徒もいて、それぞれに緊張の瞬間です。でもこうやって肩の凝らない、演奏の機会を持つ事で、練習にも張りが出るし、何といっても演奏後は演奏の出来はともかく、「演奏した!」という満足感があるので、とても有意義だと思っています。大学を離れれば、こういった演奏の機会がなくなる生徒も多いですし、大学生活の1ページとしても、良い思い出になるはず。他の学科の勉強が忙しくて、ピアノが練習出来ずイライラした生徒、選んだ曲が手に余り苦労した生徒、それぞれですが、皆、音楽が大好き。周囲に強要されている訳ではないので、自分の意思でピアノのレッスンを選択しています。一人一人のレベルが違うので、昨日の演奏会のプログラムは千差万別。でも、どの生徒も懸命に演奏を終え、私もお客様に混じって、大きな拍手をしていました。来週から、1月の19日まで大学は冬休み。これからは自分の為の練習に専念ですね。皆様も、どうぞ良い年の瀬をお過ごし下さい。
私が教えている大学では、生徒達が気楽に演奏の場を持てるように、金曜日の午後にコンサートが開かれます。これは、学期中に4-5回あって、基本的には誰でも演奏する事が出来ます。私の生徒も時々演奏するので、応援がてら顔を出すのですが、その時にいつも思う事があります。演奏する音楽も様々なら、着ている洋服も全く違うし、自分の曲に対してユーモアたっぷり話す生徒もいれば、ステージに出ていって演奏してそのまま、という生徒もいるし、実に多様なのです。一番最近のコンサートでは、私の生徒2人が演奏したのですが、一人はショパンの練習曲、もう一人は弾き語りで、という具合です。その他にも、電子ギターの2重奏やら、弦楽四重奏、ドイツ歌曲、など、一人一人が自分のやりたいものを、演奏していました。そして、服装も、ジーンズにTシャツから、コンサート用ドレスの子まで、いろいろ。又、セクシャル・オリエンテーションの主張もあるし、実にのびのびとしています。この風景を見ていて、いつもとっても良いなあ、と真に感じます。だから、お嬢さんっぽい服装だからこの生徒は良い生徒、とか、ボロボロのジーンズで、刺青しているから、だめな奴だ、などという事は全くないのです。中身勝負です。日本のように誰々がこうするから、自分もこうする、という発想がないんですね。自分のやっている事、又自分自身に自信を持てば、他の人の良さも素直に認められるし、健康な関係が生まれると思います。世間や他人に気兼ねして自分の行動を決めるのも、もちろん一理あるし、生き方の所作ではあるけれど、世間や他人は、物事が上手くいかなかった時には責任は取ってくれないですよね。そして、自分を精一杯好きになって、自信を持つことが、素敵。これは、時に陥る、おおげさに自慢する、とか、人を貶す、とは、全く正反対の事。本当に、誰一人として、同じ人はいないのですから、自分を愛しんで、人を愛しんで、生きたいですね。
この2週間ほど、大きなプロジェクトがあり、何だか気持ちも時間も24時間それに向いていたのですが、それが一段落。ちょっと、ゆっくりした週末を過ごしています。今晩は若手のチェリスト・ダニエルとの演奏会ですが、それまでの時間はフリー(やった!)なので、久しぶりに映画でも、と思っています。ロサンゼルスの我が家の暮らしは、まさに自然の中。ここ数年は鳥の餌場も作っているので、沢山の鳥がやって来て、目も耳も楽しませてくれます。日本では珍しい蜂鳥(ハミングバード)も、お馴染みの顔ぶれです。それに加え、アライグマの親子、パッサムなども、庭に出没。近所の山から、鹿やカヨーテ(小型の狼)なども降りて来て、ゆったりとした時間を過ごすのには、最適の環境です。それでもロサンゼルスの中心から30分弱ですから、仕事にも便利という訳です。 昨晩は冷え込んだので、近場の山に雪がかぶっていて、いつになくお洒落。これは、正にロサンゼルス。朝スキーに行って、午後からビーチを楽しみ、ハリウッドの夜を楽しむ、という語源通りです。これから寒くなりますが、まだまだ庭のバラは元気一杯で、当分楽しませてくれるのではないでしょうか。それに、今年もオレンジ、グレープフルーツとも豊作なので、毎朝ジュースにしたり、そのままで食べたりと、自然の味を満喫しています。大学も10日には、今学期のピアノの試験があって、私の大学での仕事は終了。それまで、ひと踏ん張りです。
今週24日(火)に、デイズニーコンサートホールで、ベルリンフィルハーモニー交響楽団のコンサートがあり、行って来ました。ロサンゼルスでは2回公演があり、その2晩目のコンサート。満員だなあと思うコンサートには何度も行っていますが、これほどホールが一杯というのも珍しいくらい。観客席の静かな熱気も凄かったです。そして、皆が息を呑んで聞いているのが、ビシビシ伝わって来ましたね。だって、演奏中に本当に静かで、咳もなし、のど飴をかさかさ開ける音もなし、プログラムをばさばさする音もなし。 演奏はとにかく素晴らしかったです。団員一人一人のエネルギーがバンバン伝わって来るし、それがアンサンブルとなって一つの音楽にまとめ上げる指揮者のサイモン・ラトルもすごい。ホールの空気を、彼らの音楽で埋め尽くし、聞いている我々を捉えて離さなかったコンサート。あっという間に時間が流れていました。演奏曲目は、マイスタージンガー前奏曲、ブラームスの交響曲2番、そしてシェ-ンベルクで室内交響曲一番。サイモン・ラトルは、すべての曲をスコアなしで指揮し、オーケストラと一体となり、ものすごいエネルギーを生み出しました。それと、観客の中に沢山音楽家仲間がいて、それだけ関心度の高さがあるという事だなあ、と実感。友人達とコンサートの後で、興奮していろいろと話しました。やはり世界のベルリン。じっくりとした演奏曲目で、ロサンゼルスの観客を圧倒し尽くしました。圧巻。
数週間前に、このバッハのカンタータ106番の演奏を聞く機会に恵まれました。この曲を聴くのは初めてで、何の先入観もなかったけれど、歌詞の素晴らしさと音楽の美しさにただただ、感動しました。演奏の後に、来ていた人といろいろと話をしたけれど、皆一致して、自分のお葬式にはこの曲を演奏して欲しいと思っていました。この歌詞は聖書の様々な部分から取られていて、多分バッハの叔父さんのお葬式に書かれたのではと、言われているようです。コーラスとソロの歌う中で歌詞を追いながら、古楽器の奏でる暖かい響きを聞くと、何とも言われない希望に満ちた、そしてとても力強い気持ちになります。まさに、希望です。著作権については、専門家ではありませんが、多分大丈夫だと思うので、歌詞全文日本語訳を載せますので、読んでみて下さい。 神の時は いとも ただし 主に 生き はたらき, われら あるなりわれら 死に さとからしめよ (詩編90:12) みこころの ままに 定められたる とき われら 死す (使徒行伝17:28) 主よ さとらせたまえ われらに 死すべき ことを なが 家を ととのえよ なんじ 死にて 世を 去ればなり (イザヤ38:1) ふるき さだめ ひとは 死すべきなり しかり 来ませ 主イェス (外典シラク14:18、黙示録22:20) なが み手に ゆだねまつる わが たまを あがない主 まことの 主よ(詩編31:6) われと ともに きょう なんじ 天つ国に あるべし(ルカ23:43) われは 去りゆく […]