Japanese Blog (日本語のブログ)

ジニーおばあちゃんの花瓶  8/18/10 August 18, 2010

早いもので、もう8月半ばですね。流石にロサンゼルスも、ここ数日「爽やかな風が吹く快適な夏」ばかりではありません。特に昨日と今日は大変暑く、家でクーラー漬けです。 この「ジニーおばあちゃん」というのは、我が家の斜向かいに住んでいて、数年前に亡くなった女性です。ご近所に引越して来てから、道で会えば挨拶したり、世間話をしたり。特に親しくしていた訳ではないけれど、クリスマスに小さなプレゼントを交換したりしていました。そして、私のピアノの練習を、喜んで聞いていたようです。亡くなる少し前に、突然我が家に来て、「旦那は花をプレゼントするかい?」と聞くので、「たまには」と答えたところ、素敵な花瓶をプレゼントしてくれたのです。生前の遺品分けということでしょうか。体の調子が悪そうなのは気が付いていたけれど、亡くなるほど悪いとは知らず、急報が届いた時は本当にびっくり。ご家族の話だと、病院に入ってからは食べるのを拒み、自分で自分の死の準備をしたようなのです。凄まじい自己抑制と言うのか、強さと言うのか。又、一人暮らしで、荷物の整理なども、少しづつ準備していたらしいのです。誰にでもいつかは訪れる死の瞬間。彼女のように、きちんと準備出来るのだろうかと、考え込みました。 それ以来、大きな花束を飾る時は、このジニーおばあちゃんの花瓶の登場となります、彼女の思い出と一緒に。

義母の古いスーツケースを、デコする 8/6/10 August 6, 2010

主人の家族の集まりが毎夏あるのですが、義母は皆が集まる前にクローゼットを整理して、不用品処分の良い機会にします。我々に色々持って帰ってもらいたいのです。今年の夏は、去年義父が亡くなった事もあり、凄い数の品が、フリー・オークション化。義兄が、オークションの呼びかけ人になり、一つずつ皆に分配。私も手を挙げてもらったものあり、何だか分からないうちにもらったものあり。義母の古いスーツケースは、Made in Japanという理由で、私のところに来ました。そして、私は皆に宣言。東京可愛いスタイルのデコ(ほとんどの家族が、この意味を知らないのだけど。でも、Kawaiiという言葉は、英語になっているので、ファッション通は知っているよ。)をスーツケースにして、それを持って、ハリウッドのサンセット通りを歩くんだ・・と。 という訳で、早速近くのクラフトショップを訪れ、ピカピカのものを何袋か適当に買って、接着剤と一緒に家に持ち帰りました。そして、見よう見まねでやってみたら、これが時間の経つのも忘れるほど、楽しかった。若い女の子が夢中になるはずです。今後も時間を見つけて、新しい素材と遊んでみたいと思います。という訳で、私の元に思いもかけず、最新ファッションのカバンが(自分で作っただけなんだけど、ネ)、やって来ました。    

白鵬の涙   8/3/10 August 3, 2010

連勝を伸ばし、名古屋場所での優勝を決め、重い重い責任を果たした白鵬。その彼が見せた千秋楽での涙。私はとても共感出来ました。こんな場所で連勝記録を伸ばしたことで、彼自身もとても悔しかったと思う。横綱というとてつもない大きな地位にいて、その一挙手一動が注目される中、場所前半は稽古場を見せないという異例の処置まで取られていたようです。そして、応援する人達の前に出て行くのが怖いと言っていた白鵬が、後半は逆にファンの人達の気持ちに支えられ戦ったと言います。そして、素敵な奥様と可愛い二人のお子さんがどんなにか、支えになったでしょう。本当にご苦労様。モンゴルでゆっくり休んで下さいね。そして、夏巡業で東北の方達に元気な姿を見せて下さいね。横綱は、日本の国の宝です。

映画「442」を観て   7/30/10 July 30, 2010

先週の日曜日、ロサンゼルスのリトル東京にあるの劇場で、映画監督すずきじゅんいちさんの最新作「442」を観ました。日系アメリカ兵達の第二次世界大戦中のお話しです。当時アメリカに住む日系人は、アメリカ人であるにも関わらず、対戦勃発とともに迫害を受け、財産没収、そして収容所に送還されました。その中にあって、日系人兵士達が祖国アメリカへの忠誠心を誓うのです。彼らの戦い振りを、高齢になった元兵士達へのインタビューから紡ぎ出し、編集された映画です。驚きと共に、日米戦争の狭間で生きた人々の事を知る、とても良い機会になりました。私自身、ロサンゼルスに引越して来た当初、友人もなく、リトル東京の日系2世・3世の方達に混じってブリッジをしており、その時に拝聴したお話に、重なり合うものがありました。映画に登場なさった方々の、その奇跡ともいえる幸運さの影に、沢山の方々が残念ながら亡くなった事は否めません。戦争の悲惨さを改めて考えさせられます。 最近出席したアメリカ人の方の結婚式で、弟を真珠湾攻撃で亡くされた方から、「一人きりの弟の事、どうしてくれるんだ」というお叱りの言葉を投げかけられました。第二次世界戦争は65年前に終結していますが、傷は決して消えず、月日の中には、埋れていかないんですね。そして、これは日本の中国攻略にも当てはまります。アメリカに来て間もない頃、大学院の中国人のピアニストに、「日本兵が中国人に行った残虐さを知っているか」と詰め寄られたことがあります。女性の胸を抉ったり、それはそれはひどい暴行を働いたと言われました。史実は知っていても、私にはどうしようもない事。想う事しか出来ません。戦争が齎した心の傷、民族間の傷、平和に暮らしていると忘れがちです。きちんと伝承していかなければ、なりませんね。映画のナレーションにもありましたが、過去には戻れないので、未来に向けて、我々一人一人の姿勢で示す事しか出来ません。映画は明るく終わっていますが、奇跡的に生還したけれども、心身ともに傷を追い、一生立ち直れなかった方々もいるのでは。平和な世の中に、胡座をかいてはいけないと、自戒しています。

ハリウッドボウルの夏、ピクニックを楽しむ。7/29/10 July 29, 2010

ハリウッドボウル(Hollywood Bowl)というのは、ロサンゼルスにある有名な野外劇場で、夏の期間、様々なコンサートが開かれます。今週の火曜日、友人達と一緒に、ロサンゼルス交響楽団の、ベートーベン・コンサートを聞きに行って来ました。主人が楽団内にいるので、友人達も一緒に車に乗って行って、団員用の駐車場に停めます。これが、とても便利!そしてコンサート前に、ハリウッドボウル恒例のピクニックを皆で楽しむ。その後、我々は客席へ、主人はステージへ、と言う訳です。 このピクニックというのは、コンサートの前に施設内に点在しているピクニック・テーブルで、友人達、家族とカジュアルな夕食を楽しむ時間です。皆で分担して、飲み物、サラダ、デイナー、デザートなどを持ち寄り、爽やかな屋外で、おしゃべりをしながら、ゆっくりと過ごします。私は、このピクニックをしないと、夏を過ごした気がしません。ロサンゼルスの夏の風物詩でしょうね。日本で言うと、お花見が近いかもしれません。日本が猛暑の中、申し訳ないくらいですが、ロサンゼルスの夏の夜は、とても快適です。夏でも、夜のコンサートには、上着、毛布などが必須。又、客席での持ち込み飲食もOKで、演奏を聴きながら、ワインなど静かに楽しむお客様もいらっしゃいます。

自家製ローズ・ウオーター  7/26/10 July 26, 2010

今年は、バラを見るだけでなく、香りも保存してみようと思い、ローズ・ウオーターに挑戦。とっても簡単ですよ。ただし、新鮮なバラでないとだめなので、可哀相だけど、完璧な状態で咲いているところを、切って使います。今回は、”Voluptuous” と”Sweet Surrender”という2種類のバラを、別々の容器で作ってみました。容器に、約1対1の割合で、ウオッカと花びらを入れて、良く混ぜます。そして、数日冷暗所におき、たまに容器をシェーク。3-4日後には、出来上がりです。花びらを取り出してたら、綺麗な色と香りが楽しめます。昔の人は、これを香水代わりにしていたとか。アンテイックな気分に浸るのも、素敵。そして、綺麗な容器に入れると、お部屋のアクセントにもなります。バラを育てると、こうした楽しみ方もあるんですね。

名古屋場所も、終盤に。 7/21/10 July 21, 2010

場所の始まりは、一体どう反応したら良いのか、でしたが、次第に盛り上がり、「大入り」も出ている今日この頃です、相撲ムードが、上がって来ましたね。いつもとは雰囲気が違えど、戦っているいる力士達の気持ちは同じ。問題は問題として、こちらも相撲中継中は観戦に集中するようにしています。今場所も白鵬の優勝が見えて来たようですが、平幕力士の活躍もあり、賭博問題場所、正念場を乗り切ったようですね。今後は、世間から隔離された相撲界ではなく、外部からの意見・見解にも耳を傾け、立派な力士達を育てていって欲しいものです。「臭いものには蓋」では決してなく、今後再び問題を起こさない体制を作って頂きたいです。千秋楽まで、楽しみに観戦させてもらいます。

名古屋場所始まる  7/14/10 July 14, 2010

大騒動の中での場所開幕。観戦する我々も、複雑な心境です。親方達もどうして良いのか、本当の所分からないのでは。長年の相撲ファンの私も、どういうスタンスで相撲放送を見てよいのか、気持ちが揺れています。しかし、真摯な気持ちで相撲と取り組んでいる力士達の事を思うと、胸が痛みます。旅から昨日帰宅して、再放送を見ましたが、全体が淋しくて、活気がなくて・・・暗ーい。爽快感が全くなし。灰色の土俵です。早く生まれ変わって欲しい。素直に、声援を送りたい。力士達には、とにかく真っ直ぐな気持ちで、土俵に望んで欲しいの、一言です。誤魔化しをせず、小手先の解決に走らず、長い目で相撲の将来に向かって行って欲しいです。そして責任のなすり合いや、お互いを責めたりしないように。相撲は、国技。相撲協会だけのものでは、決してないんです。

モハビ砂漠、自然の前で慄く 7/10/10 July 14, 2010

先日のヨセミテ国立公園の帰りに、モハビ砂漠をドライブして帰宅しました。夜も遅くなり、次第に最後の夕陽も消え、全くの闇になっていく。広大な砂漠の中で、果てしない闇の中に投げ込まれました。走っている車もほとんどなく、人の気配ゼロ。砂漠の両端に山脈が走り、その真ん中をただひたすら車で走っていく。闇は何処までも静かで、何も語りかけて来ない。時々、耳長ウサギや砂漠鼠が、音もなく道を横切って行く。都会暮らしに馴れた感覚には、意味もなく恐ろしく感じた数時間です。人間がいないのだから、何も恐れるものは無いはずなのに。目で見る事の出来ない、手で触れる事の出来ない闇に、ただ慄く。そして、思い出したように、闇の中にぽつりと灯りが見えると、それはカウボーイの家。広大な自然の中で、すべてから開放された自由な暮らし。空は満天の星空。そして、孤独。

ヨセミテ国立公園 7/1/10 July 1, 2010

アメリカは、多くの素晴らしい国立公園で有名で、カリフォルニアの中にも、いろいろと点在しています。今年の夏は、ヨセミテ国立公園に数日行って来ました。今までにも、折をみて様々な国立公園を訪れましたが、ヨセミテは、まさに自然の作り出した壮大で美しい公園。沢山の人が力を尽くし保存し、そして多くの観光客が、感動を共有してきた場所です。 ヨセミテは、ロサンゼルスから車で5-6時間、サンフランシスコから4-5時間のドライブです。州内の観光客も多いのですが、国際色豊かで、滞在中沢山の言語を聞きました。高名な写真家、アンセル・アダムスの美しい写真でも有名ですね。ダイナミックでかつ繊細な景色、どこまでも続く森林、標高差が生み出す素晴らしい景観、雪解け水が生み出す豪快な滝と川。どこを切り取っても、美しい絵になります。人が入れる場所を制限し、計画的な野焼きで、自然のサイクルをコントロール。国立公園の、徹底的な自然保護の姿勢が、毅然とあります。ゆっくりと自然を堪能、リフレッシュした、国立公園でのひと時でした。