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Book Reviews (マイブック評) 風が強く吹いている  三浦しをん  新潮社  3/15/16 March 15, 2016

これは、まさに「スポ根」ものだけど、三浦しをん流の。そして、最高のストーリーだ。とても、長編。そして最初から、最後のページにむけて、だんだんと音量を増して、「彼方へ」の章で、それが、最高潮に至る。ここは、涙を誘うところだ。やっぱ、青春って良いなあ。仲間って良いなあ。っと、思わせてくれる。だけど、臭くなく、ね。三浦しをん、すごい。

Book Reviews (マイブック評) 光 三浦しをん   集英社  3/15/16 March 15, 2016

この作者の引き出しの多さに、毎回驚きます。新しい本を開くと、そこに全く前の本とは違う世界、違う言葉のつながり、空間がある。「光」は、こんなに最低で良いの?と、思うくらい、最悪の最悪の人間性が根幹にある。そこから、歯が浮くような、愛を描いていく。幼馴染という安心するような関係から、とんでもない話が紡がれていく。「普通」を切望しながら、「普通」を嫌う。人間の本質に迫る本だ。

Japanese Blog (日本語のブログ) 3月場所・新番付発表。 2/29/16 February 29, 2016

なかなか楽しみな番付ですよ。横綱、大関はもとより、琴勇樹と高安の前頭筆頭、嘉風と豊ノ島の関脇など、上位戦が見どころ一杯になること、間違いなし。正代がすでに6枚目。残念なことに、遠藤と大砂嵐が十両での取り組みですが、すぐに幕内に戻ってくること、信じてやまず。豪栄道には地元大阪場所での、奮起を。九重部屋(私のヒーロー、元横綱千代の富士の部屋)の各力士の活躍も。ああ・・大阪に行けならなあ。太平洋のこちら側から、大相撲応援してます。

English Blog LA Phil “City of Light” Debussy: Pelleas et Melisande and Chamber Music from France 2/24/16 February 24, 2016

“City of Light” is the project Esa-Pekka Salonen, a conductor laureate of LA Phil, curated, and Debussy’s opera (oratorio style) and chamber music were a part of the project. First of all, we don’t hear “Pelleas et Melisande” often in the US, and especially with the great cast and orchestra, it was a “must” concert to listen. […]

Book Reviews (マイブック評) 舟を編む  三浦しをん   光文社  2/24/16 February 24, 2016

本好きの私にとっては、会うべきして会った本。辞書にかける情熱。すべてを忘れて打ち込める、情熱。本当に素晴らしい。「三浦しをん」熱に浮かされている私に、更に追い打ちをかけるすご本です。再三書いているように、この作者の天才的な主人公の命名術!「馬締光也」何とすごい響き。そして彼の奥さんが、「香具矢」。言葉へのあくなき探求心の馬締に、香具矢の料理への真摯な気持ち。そんじょそこらにはいない、カッコ良い夫婦です。人生何が幸せって、こんなに狂おしく何かに執着して、仕事を愛することでしょう。もうそれに尽きる!それがあれば、他の事は後からついてくるし、又、他の事が大事じゃなくなるからね!「舟を編む」は、名著です。

English Blog “Piano Spectacular: Four Hands on One Piano” Concert on Saturday February 20 at 4pm February 17, 2016

I would like to invite you for the up-coming concert “Piano Spectacular : Four Hands on One Piano” at First United Methodist Church of Pasadena(http://fumcpasadena.org/…/upcoming-concerts-at-fumc-pasadena) on Saturday February 20 at 4pm. I will be performing with my friend James Lent and the program will include works by Mozart, Poulenc, Mendelssohn, Schubert, Debussy, and Ravel. It […]

Book Reviews (マイブック評) まほろ駅前多田便利軒  三浦しをん 文芸春秋社 2/16/16 February 17, 2016

三浦しをんの本、2作目。「月魚」でも書いたように、私はすっかりこの人の世界にはまってしまっています。まずこの作家、大天才的に、登場人物を命名する。この本の中の、行天春彦や三峰凪子、とか、「月魚」の真志喜や瀬名垣。名前だけで、もうぐぐっと来てしまう、すごさ。確かこの本、直木賞受賞しているんですよね。「賞」を取っても、その後鳴かず飛ばずの作家もいますが、三浦しをんさんは、すごいことになると思います。いまでも、すごすぎるけど、ね。この本について、何からお話しして良いやら・・「寅さん」的な、人情ものとも言えるんだけど、発想がぶっ飛んでいるし、文章の切れが最高。是非是非、読むことをお薦めします!これからしばらく、この作家の「追っかけ」になる、私です。

Book Reviews (マイブック評) 月魚  三浦しをん   角川文庫  2/16/16 February 17, 2016

余りの美しさに、ほろろとさせられてしまう小説。最初はこの作家の事を知らず、てっきり男性かと思ってしまうほど、男性愛の耽美性に引き込まれてしまった。情景、文章、すべてが独自のテンポの中で、ひそやかに、そして大胆に、表現されている。いっきに私はこの作家のファンになってしまった。谷崎純一郎を彷彿させるような、それでいて、とても現代。小説家って、本当にすごい。

Book Reviews (マイブック評) カンタ 石田衣良 文芸春秋  2/8/16 February 8, 2016

この題名を読んで、どれくらいの人が、内容を想像できるだろうか。この本は、「トムソーヤの冒険」かもしれないし、「コンチキ゚号漂流記」かもしない。でも、もっと大スケールのスペクトルだ。カンタと耀司の、デコボココンビの、歴史。最近読んだ本の中で、最高の位置にあると思う。これ、本当です。涙してしまうこともしばしば。男女間の愛情ではない、真の愛を描く、意欲作。是非読んでください。

Book Reviews (マイブック評) 6Teen シックステイーン 石田衣良  2/7/16 February 8, 2016

高校生になった四人組。それぞれに個性大全開で、日常の出来事をカッコ良く乗りきっていく。文章の「キレ」がとてもよくて、どこどこ引込まれてしまう。石田さん、流石、流行作家。「もんじゃ焼き」が中心の毎日で、そこにさまざまなアクセントが追加されて、高校生の暮らしとしては、とてもカラフルだ。一つ一つのエピソードが丁度よい長さで、現代人のライフスタイルにぴったり。まあ、読んでみてください。