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ノロウイルスにやられ、24時間基本的にはベッドとトイレを往復するしか出来ず、まあこの本を読んだ訳です。病気で眠る事も出来なかったので、益々時間はあったのね!、というのは簡単だけど、ノロの脅威は聞きしに勝るもので、ここでお話しするのも憚られます。閑話休題!題名からもご想像出来るでしょうが、この本は、ボクシングの本です。ボクシング案内、紹介、推奨をやりながら、若き編集者が成長していく様子を描く。でも、ちょっと美しすぎないかい!と思うのは、私がひねくれ者だからでしょうか。出来過ぎ感が、否定出来ないかなあ。。でも、ウイルスに侵された頭で読むには、脳細胞を余り必要とせず、完璧な書物であったとも言えますね!
これは、本当に長編!読むエンジンがかかるのに、かなり時間がかかった。でも、100ページを過ぎた当たりから、俄然のめりこみ、一気に600ページを読破。江戸の町に住んでいるような気分で、るるるん!と、ページをめくった。主人公の笙之介の、賢さ、優しさ、初心さ、可愛らしさ、頑固さ。。。が、長屋の人々とのやり取り、初めて惚れた商家の娘さんなどと絡み合い、お話しが進む。ミステリーが根底にあるものの、ヒューマニズムがテーマだ。優しさに浸りたくて、素直に微笑みたければ、この本をお読みあれ!貴方も江戸の町にトリップ。べらんめえ!の声が聞こえ、子供たちの笑いが渦巻く長屋に着くはず。600ページの楽しい旅が待っています!
林真理子さんの引き出しの多さ、興味の範囲、表現方法の多様さ。。全く恐るべし。江戸時代最後の将軍となった徳川慶喜に嫁いだ公家のお姫様、美賀子。約一年に渡って新聞小説として連載された力作で、女性の目として、男性の目として、時代の変遷を描く。江戸時代の公家として育ったお姫様が、自分の意志に関わらず、次第に下界に降りていく様子、そして正妻である自分の立ち位置、思い入れ、など、心の襞を追い、夫としての慶喜との葛藤、愛情が焦点だ。まさに”幸せ”とは??である。自分の中に籠らず、世界に世俗に興味が持てる事は、幸せだ。だけど、コアを失ってはいけない。美賀子は時に軟で、時に強情で、時に少女のようだ。とってもチャーミング!250年続いた徳川の世の最後を見、大奥の崩壊を見、明治開花を見、外国との交渉再開を見、ものすごい時代に生きた一人の女性。その人生を深い時代考証と共に、描き切る。どれだけの時間を準備に費やした事か。。。作家魂を見る思いで読んだ。
林真理子のニューキャラクター!中島ハルコ。一つの事にすごく秀でて、その道を長く牽引している人は本当に違う。ものすごい才能あり、努力あり、そして沢山の引き出しあり。林さんの凄さが、すべてのページに凝縮されている本です!ハルコ女史は、魅力的かつ、ハチャメチャ。本のページを破って出てきそうな、エネルギーだ。こういう人ははっきり言って、どこにもいない!でも、何だかどこかで、お逢いしそうな気持にさせてくれる。ハルコ女史に一喝されたい!!!!
綿矢りさの「蹴りたい背中」と一緒に、2004年度の芥川賞を受賞した作品。まあ、海外にいるので、文壇の情報などにも疎く、今頃読んでいる訳です。こう来ましたか、という感じかなあ。確かに、暴力度最高なので、そのパワーに度肝を抜かれるというのは否めないけど、根底は究極の優しさだと思う。そして幸せの究明。私自身、スプリットタンにも入れ墨にも興味は全くないけど、人それぞれ、興味の対象も違うし、自分に対してどこまで出来るかという、挑戦の方向性も違う。京都の西陣織の職人なら、その道を究めようと切磋琢磨するだろうし、植物学者ならアマゾンの山奥に、目指す植物を探しに行くだろう。 いくつか彼女の初期の作品に目を通したけど、暴力全開、猥褻全開の世界感。そして、「軽薄」を読んだ。芥川賞から約12年経ち、結婚しお子さんも二人いらっしゃるご様子。アンダーグラウンド臭でぷんぷんしていた初期の作品から、「軽薄」の主人公は裕福層でカッコ良い仕事をしている。でもやはり「殺す」「死ぬ」という愛情表現がテーマだ。甥を愛し、心を埋めようとする30代既婚女性。そしてすべてを捨て解放されると言う。でもその後の人生は?いつでも「何か」の最初は、新鮮で素敵だ。その継続が、最も難しい。
This movie goes through the recent Chinese history, especially Chinese contemporary arts, with Sigg’s experience with China. Sigg was working for Schindler Escalator and Elevator Company and he was hoping to set up the first joint ventures between Chinese government and his company in 1979, in the post-Mao era. After he finished his assignment with […]
綿矢さん、この作品で、芥川賞を取られたんですよね。とても不思議な世界。非現実なんだけど、ふっととんでもなく身近になる。斜に構える主人公の女の子、時に親近感持てましたよ。人と人との心の繋がりって、ルールもないし、マニュアルもない。「蹴りたい背中」が、この本の中では最大の愛情表現。でもさ!もし本当に愛する人がいて、その人の足裏を背中に感じたら、それはとても素敵なことかもよ。
引き出しのとっても多い東野さん。今回は、こう来ましたか!もちろん、スノーボードに打ち込んでいらっしゃるので、こういう本を出す事になったのでしょうけど(スノーボードの雑誌に収録されていたものを、まとめたらしい)、ええ!こんな可愛いお話しもつくっちゃうの??という、驚きとともに、読みました。女子のトイレで話されるような話題、典型的な男女のもめごと、可愛いい女性達、友人達によってくっつけられる男女、これを書いている今でも、何だか信じられない!もう、やだーー、と思わず、ガールズトークになってしまいます。肩のこらない、恋愛小説が読みたければ、どうぞ。スノースポーツが好きなら、尚更お薦めです。
作者の言いたかった事は、帯を見れば一目瞭然。「人は、自分のことを語る時、思い出したくないこと、喋りたくないことは絶対書きません。都合のいい綺麗なことばかり書きます。それでいいんです。それだから自費出版なんです。もし客たちが、自分の恥部をすべてさらけ出すようなことが出来たら、彼らは作家になっています。」この本は、インターネットにあふれる飾った文章、気取った文章、カッコつけた文章、自分の夢見る自分になれるインターネット、それを自費出版の世界と並行させて、書いている(本の中にネットばなしは、はっきり出てこないけれど、ブログ文化が根源にあるのは間違いなし)。でも「なりきれる」人って、強い!羨ましいくらい。様々なネットの形態を使って、人は自分の事を話す、はなす、ハナス!そして、なりきる。現実といくら離れようとも、気にしない。林真理子の新しい境地。はまって、長編だけど、一気に読んでしまいました。
It is the best summer movie! I truly enjoyed every moment. If you are happy now you should see it so that you will be merrier. If you are less happy you should also see it so that you will be really happy. It is my first experience to see the movie by Dominique Abel […]