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It has been about 2 months since the lockdown. Rome seems so far away in theses days. I don’t know when I can visit Europe.. I thought about this movie! I have watched it before, of course. But I chose to watch it again. I needed something innocent and fun. Audrey Hepburn is just beautiful […]
ロサンジェルスのロックダウンが始まって、約二ヶ月。来シーズンを見据えて新しい曲を練習したり、普段やらない庭の手入れをしたり、思い切って家の整理をしたり、新しい料理レシピ(二ヶ月ほぼ毎日違う夕食を作りました!)に挑戦したり、見たかった映画を観たり、好きな読書をしたり、有意義に毎日を過ごそうと思ってやって来たけれど、先週突然ダウン。この春から夏に計画していたコンサート、演奏旅行、コンクールの審査や個人的な旅行など、全てキャンセルになったこと、そして現在の置かれた状況を考え始めたら、何だか涙が出そうに・・堪らなくなって、取り敢えず、車を運転して市中をドライブ。道はどこも空いているので、気持ちを落ち着けるには、とても良かった。このウイルス危機が、ある意味全世界の人達に平等に、影響を与えている事、それぞれの立場は違っても、全ての人が大変な暮らしを強いられている事、勿論、病気と闘っている人達、そして、それを懸命に助けてる医療陣、亡くなった方々、そういう事を考えながら、少しづつ前向きな心を取り戻した。焦ったってしょうがない。不確かな将来を憂えても仕方ない、今、この時に出来ることに集中しないと。持ち前の好奇心で、楽しいことをやろう!快適な家もある。今日明日、困る訳でもない。そんな感じで、何とか乗り切った。ウイルス危機は、例えこの時期収まったとしても、第2波、第3波が来る可能性だってある。音楽業界が今後どうなって行くかは、全く未知だが、制限の中で最善策を見つけていけると思う。リモートレッスンの中にも、長点はいくつもあり、今後のレッスンの在り方に大きく影響を与えて行くと思う。ソーシャルライフも変化していくかもしれない。働き方も、変わるかもしれない。テクノロジーなしでは乗り切れないこの危機は、我々にテクノロジーとの付き合い方も教えてくれた気がする。これは戦争ではない。全世界が手をつなぎ、コロナ対策を実施していかなければ、「自由」を取り戻すことは不可能だ。特に、心の自由が・・・ ロスアンジェルスは、第2段階目の緩和が始まり、職種によってはお店が再開。店内での買い物はまだだけど、カーブサイドのピックアップが可能になった。コンサート、スポーツなどの人が沢山集まる大きなイベントは、一番最後の段階で可能になるので、音楽家にとっては辛抱の夏になりそうだ。秋のシーズンから、再開される事を切に願って止まない。そして、医療関係の方々、ご尽力に深く、深く感謝致します。
I truly loved a movie “Lost in Paris” by Fiona Gordon and Dominique Abel. “The Fairy” was produced by Fiona and Abel too. We need a good laugh under this circumstance. Somehow their wit and humor clicks into my laugh button, for example perfect amount of clumsiness and foolishness. A hotel clerk (Abel) falls in […]
I have been practicing Franz Schubert: Sonata D 664, and started to hear this song whenever I play the last movement. They share the same feeling. The text is by Wilhelm Müller and it is very beautiful. Schubert is a word painter, and surely this song by itself shows his incredible talent. Of course, Dietrich Fischer-Dieskau and Gerald […]
I saw this movie when I was young too. Based on a novel by Thomas Mann, this movie is often known as one of the best movies of Visconti. The story is not complicated. A terrified composer, Gustav Von Aschenbach (Dirk Bogarde), visits Venice to recover from his illness, both mentally and physically. He is […]
猫は真実を語る!きりこは、ラムセス2世(猫)の飼い主で、真の友達。きりこは、生まれてからずっと、プリンセスとして両親から「可愛い!可愛い!」と言われ続けていた。だから、自分はとんでもなく、可愛いと思っていた。だから、フリフリのワンピースも着た。自信も持っていた。だけど、5年生の時に、満を持して恋する男の子に、ラブレターを渡したときに、「ぶす」と言われ(このぶすは、本文中常に、太字で表記されている)、一気に落ち込み、引きこもる。そこから、ラムセス2世の賢さで、きりこは徐々に復活。この復活劇が、素晴らしいのである。きりこは、人生の真実を悟って行き、自分の生き方を見つけ、ぶすという言葉の呪縛から解かれ、自由になる。半端でない文章力に支えられ、猫と少女の物語は、高みに押し上げられ、人生の指標となった。
I have been a great friend of “music” and “books” since my childhood. I love my human (!) friendship, but also I love solitude. I appreciate to my friends, books and music, especially in this quarantine period. I can entertain myself! I have been revisiting piano pieces I have learned before, and it is quite […]
不思議な体験をする短編集。現実に居たと思ったら、それこそ「迷宮」に嵌っている事に気付く。耽美的。スローテンポ。3次元ではなく、4次元的。万華鏡を見ていて、ふとそこから目を反らすと、外の光が眩しかったりする感じ。「Family Affair」の中に、こんな素敵な文章がある。火葬場で、家族が焼かれ、骨揚げの部屋での一コマ ー残された骨は、哀れなほどに僅かだった。誰かが砂浜に人のかたちに並べた貝殻のようで、しかもその数はまったく足りていなかった。ー とても静かな情景の中に、この一文だけで、全てを表現してしまう凄さがある。そして、この短編は、高倉健の映画のように終わるのである。先を急ぐ旅を所望するなら、この本は期待外れである。独りでいる時間が長い現在、作者もおっしゃっているように、ゆっくりとページを捲っていくのも、一興である。
Rise heart; thy Lord is risen. Sing his praise Without delays, Who takes thee by the hand, that thou likewise With him mayst rise: That, as his death calcined thee to dust, His life may make thee gold, and much more, just. Awake, my lute, and struggle for thy part With all thy art. The […]
はっきり言って、こんなに難解な本は、そうは、ないと思う。しかし、主人公がフランスのリオンを出て、イタリアのフィレンチェに向かう途中に立ち寄った村に入るところまで、辿り着ければ、後は、親近感が湧いてくると思う。実を言えば、この村に入るまでに、私も何度諦めようと思ったか・・旧漢字で分からない言葉だらけ。文体も品位があるとは言え、近づき易くはない。それに加え、身近にない、中世のヨーロッパの宗教の背景が分からなければ、読み進めない。異教、そしてペストの蔓延、魔女狩り。しかし、それは、あくまでも、経緯である。パリで神学を学ぶ主人公の真の目的は、異教徒の哲学書、マルシリオ・フィチイノの「ヘルメス選集」を手に入れる事である。そして、それを手に入れる旅の途中に立ち寄る村での、錬金術師と会う事である。 主人公ニコラは、兎に角、識りたいのである。とても小さい村には、司祭がいて、様々な村人達がいて、そして錬金術師がいる。私は、錬金術師と退廃した司祭の対比に、この本の真意を見たと思う。錬金術師のピエエルは、とても魅力的だ。ストイックだが、イマジナテイブで、「人間」である。それでいて、村人達の描写は、俗姓に溢れ、卑猥である。そこに、両性具有者、更に巨人が出現。これは、正にCGの世界である。ヨーロッパでは、今でも、旅周りの小さなサーカスが、見られるが、そんな世界に近いのではと思う。主人公ニコラの「本」への、愛情が私を完読に駆り立てたのかも、知れない。錬金術師のピエエルは、素晴らしい本を、沢山所持し、その本にも、ニコラは魅了されるのである。そして、旅の目的であった、「ヘルメス選集」もその中から見つける。私も、図書館に行くと、宝の山といつも思ってしまうが・・・作者、平野さんは、法学部出身で、作家の道に入られた。私の敬愛する作曲家シューマンは、大学で法学部に属するも、音楽の道を諦めず、転向した。そんなところも、平野さんのご本に傾倒する理由かも知れない。本を読み終わってから気付いたのが「神は人を楽園より追放し、再度近附けぬように、その地を火で囲んだのだ。」という、巻頭の言葉である。