Japanese Blog (日本語のブログ)

ロサンゼルス・バッハ祭でのゴルトベルグ変奏曲演奏 11/7/11 November 8, 2011

皆さんも忙しい日々を送っていらっしゃると思う、今日このごろです。私もまさに、自分で言うのもおこがましいのですが、「多忙」が、ぴったりの状態です。演奏家として、いろいろな機会を頂き、様々なコンサートで演奏出来るのは、とても有難く、幸せなこと。この秋は、正にそうです。異なるプログラムの演奏会が続いていますが、その中でもハイライトは、何といっても、バッハのゴルドベルグ変奏曲。今年の初頭から、ずっと練習を積んで来て、機会あるごとにこの大曲の一部を演奏して、少しずつ慣らし踏み。そして、9月の終わりと10月に本番が。10月22日のロサンゼルス・バッハ祭でのコンサートは、事前に売り切れになり、沢山のお客様にこの素晴らしい音楽を演奏出来、本当に幸せでした。又、キャンドルの灯りだけで演奏会場を灯したので、お客様も曲との対話が出来たと思います。この曲の持つ力は、本当に大きい・・。次は、一月にこの曲のコンサートが、2回予定されています。我々演奏家は、曲を勉強することで、成長して行きます。それを実感させてくれた、バッハのこの大曲に出会えて感謝、感謝。当日演奏した録音を、Junko Ueno GarrettのYoutubeチャネルからお聞き頂けます。 日本で、今月18日に被災地、大槌町でチャリテイー・コンサートを致しますが、その時にも一部を演奏する予定です。鎮魂の気持ちを込めて、演奏させて頂くつもりです。

琴奨菊関、大関昇進おめでとう 10/10/11 October 10, 2011

9月場所での好成績で(毎日応援していましたよ!)、無事大関昇進となり、本当に嬉しいです。相撲界の様々な問題で、ここ数年バタバタしている大相撲ですが、久しぶりの明るいニュース。そして、何といっても琴奨菊関の、周りを温かくするあの笑顔です。沢山のプレッシャーもあるでしょうが、自分らしく、大関として活躍して下さったらと、願っています。琴奨菊関のがぶり寄りは、最高!ご自分の得意技を中心に、更に次へのステップに向けて、大きく成長して下さい。この9月場所は、空席の目立つスタートでしたが、場所が盛り上がるにつれお客様も増え、千秋楽に優勝がもつれ込んだこともあって、大変興味深い場所でした。今後も、是非楽しくて、手に汗握る取り組みに一喜一憂する場所にして下さい。海外からも、熱い声援を送っています。

桂三枝師匠のお言葉に、励まされる 10/10/11  October 10, 2011

忙しさにかまけて、本当にご無沙汰してしまいました。先日、バッハのゴルトベルク変奏曲の始めての演奏会が無事終わり、ホッと。次のこの曲の演奏会は、今月22日に、ロサンゼルス・バッハ祭であります。この曲については、いろいろなところでお話していますが(しつこくて御免なさい)、ピアノ弾きとしては大曲であるとともに、夢の曲でもあります。一生に一度は勉強して、演奏したいというのが、本音ではないでしょうか。これからも、いくつかの機会に演奏させて頂けるので、一回一回全力で望みたい、と願っています。 私は、伝統芸能や職人の方々のお言葉を聞くのが大好き。何故かと言えば、音楽の勉強ととても似ているからです。そして、運動選手の方々の、厳しい日々の鍛錬についても、お話を聞くのが好きです。先日、何気なくテレビ(TVジャパン)を見ていたら、落語の世界の方々がトークショーでご出演なさっていて、とても興味深かったんです。その中で、桂三枝師匠のお言葉がずーんと、来ました。三枝師匠の創作落語がとても面白くて、機会ある度に、楽しんでいますし、司会などでも、温和で如才ないお話ぶりが、印象に深い方ですね。そういう中で、ご自身が創作落語に臨むときの姿勢、日々の精進の話になり、最後に「一生、自分との戦いです」と、おっしゃって番組が終了。そういう大変な思いがあっても、落語家はちゃらんぽらんに見られるから、ともおっしゃっていました。ああ、そういう私達から見えない面があって、落語家の方々の舞台があるのだなあ、と思いました。何だか、嬉しくなって(我々音楽家も同じ運命なので)、励まされた、一時でした。

スイカの皮   8/22/11 August 22, 2011

子供の頃、度々父方の祖父母の家に遊びに行った。夏休みには、長期に渡って、滞在。楽しい日々を過ごさせてもらったものだ。本当に感謝している。そんな夏休みの折、我々はご近所の親戚の家と分けて、良くスイカを食べたものだ。昔のスイカの皮はとっても厚く、もったいないので、祖母はそれを糠みそ漬けにした。ちょっと変わった食感で、美味しかった。昔の台所は、いつも暗くて、北向きの寒いところにあった。そして、その隅っこに樽が鎮座していたような気がする。今年の夏は、何故かスイカを頻繁に食べている。そして思ったのは、スイカの皮が本当に薄くなったことだ。これでは、漬物には到底出来ない。食べ物というのは、それにまつわる思い出も付いてきて、本当に楽しい。  

99歳のお誕生日、そして若く消えゆく命  8/1/11 August 1, 2011

少し前に、知人の17歳の息子さんの話を書いた。彼は、ALS (筋萎縮性側索硬化症・きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)と闘っている。この病気は、重篤な筋肉の収縮と筋力低下をおこす、きわめて進行の早い病いで、残念ながら、治療法は確立されていない。彼のように若年で発症するケースは大変まれで、通常発症から3-5年で呼吸器官の麻痺に至るところだが、2ヶ月前に緊急入院して症状はかなり進んでいる。そして最近の彼の様子を聞いた全く同じ日に、99歳のお誕生日を祝う会があった。こちらは、99歳の現在も、馬に乗り、毎日を元気に送っている男性である。かくしゃくとしている。老いていく見本のような人物である。人生は平等でない、と言ってしまうのは、簡単だ。そのどちらも、尊い大事な命なのだ。そして、どちらにも、生きて来た沢山の物語がある。この17歳の息子さんのお宅、一階に引越し、人工呼吸器なども備え、息子さんが病院から帰れる方向で準備している。この息子さん、とても強いのである。ご両親は涙していても、本人は毅然としているのだ。残り少なくなってきた人生、家族に囲まれ(弟と妹がいる)、友人達に囲まれ、静かにそして平和な日々である事を祈るぐらいしか、私達には出来ない。

名古屋場所、終わる。  7/25/11 July 25, 2011

素晴らしい取り組みが沢山見られた、名古屋場所であった。魁皇の記録更新と引退、日馬富士の快挙、若手の台頭、など、場面場面で見せ場を作ってくれた。琴奨菊は残念であったが、手応えを離さず、是非来場所に繋げて欲しい。高見盛は、一挙に坂を転げ墜ちるような陥落ぶりで、見ていても、情けないというか、同情するというか、つまり、がっかりである。ここ数年、お決まりのガッツポーズと勝負後に下がっていく時のユーモラスな仕草で人気を引っ張って来たが、この辺でそろそろ次世代にバトンタッチかも。私の大好きな栃乃洋は、年齢的には多分最高齢の一人だが、一時の粘りはなくなったものの、相撲の勢いがあって、とても良かった。若の里も踏ん張りを見せた。時天空は、今や持ち味として評される足技を多く繰り出し、勝ちを伸ばした。しかし、私は足技の連発は好きではない。何だか、相撲気がないのである。相撲風情に欠けるのである。豊真将、豊ノ島の元気も、場所のハイライトであった。白鵬の8連覇はなくなったが、それに勝る様々なプラス要因があり、9月場所への期待を大きく膨らませてくれる。そして最後になるが、皆の注目、隆の山の活躍も、今後の大きな楽しみになった。久しぶりの相撲中継に、胸躍らせた15日間であった。

琴奨菊関、がんばって!  7/21/11 July 21, 2011

快進撃を続ける琴奨菊関。魁皇関と出身地を共有するという事で、プレッシャーも大きいと思う。笑顔がとても親しみやすい琴奨菊関が、ここ数日ちょっと違う。土俵下で待っている時など、何か深い思いの中にいるようだ。ただし、勝った後に通路を下がっていくときに、ちらっと「普段」が出て、いつもの微笑みが見られると、こちらもテレビ越しに微笑み返してしまう。筋肉も一回り大きくなって、得意のがぶり寄りも益々冴える今日このごろ。もちろん大きな期待のかかった場所ということもあるが、一番一番自分の思う相撲が出来れば、それが大関への道に繋がると思う。太平洋を超えたところにも、相撲ファンが大声援を送っています。後3日、自分の相撲を取り切って下さい。ちなみに、地元後援会の方々が、勝負に勝つ度に花火を上げるということのようだが(自分より下位に勝てば一発、上位に勝てば2発)、大関昇進した暁には、世紀の一大花火大会になることは、まず間違いない。

魁皇関、本当に長い間ありがとうございました。7/19/11 July 19, 2011

魁皇関が、引退を発表。ついに、この日が来たかと、いう万感の思いである。本当に長い年月であった。最多の勝ち星記録を更新して、もうすべてやり尽くしたという、お気持ちであろうか。同僚、後輩の力士達が次々に引退していく中、ケガ・故障をおして場所を引っ張って来たのは、偉業という他ない。精神力と相撲への深い想いからであろう。もう一度福岡に帰りたかったであろうが、もう十分にやった。十分過ぎるくらい、貢献してくれた、本当に素晴らしい力士人生であった。優しい人柄でも知られているが、土俵に立つと、相手方の力士に猛烈な圧迫をかけるオーラがあった。そして怪力である。170キロの巨漢で長く相撲を取ったのは、はっきり奇跡である。今場所の千秋楽に39歳になる魁皇。しばらくは、長年のプレッシャーを忘れ、存分にゆっくりして頂きたい。そして、新たに相撲協会の一角となり、後進の指導、次世代の相撲への貢献、そして解説者として、テレビでお目にかかる日を楽しみにしている。本当に、本当に、ありがとうございました。

相撲界の大ホープ 北川親方(元関脇北勝力関)7/18/11 July 18, 2011

名古屋場所が開催されている。大相撲はスキャンダル続きの、再々出発で、もちろん、非常に複雑な状況である事は、間違いない。しかし、皆がんばっているし、連日面白い相撲が沢山見られるのは、一相撲ファンとして、ほっとするし、心より嬉しい。昨日、9日目の相撲放送の向う正面の解説が、北川親方で、驚きの、といったら大変失礼なのだが、その解説、分析の面白さに、「ああ、相撲ってこういうことなんだ。」と、とても納得のいくお話しで、終始大変面白かった。刈屋アナと舞の海さんも、北川親方のよどみのないお話に、心底納得している様子であった。あの、舞の海さんのお話しが、北川親方のお話しの後だと、何だか面白味がなく、自分でも驚いてしまった。現役時代の北勝力関を覚えていらっしゃる方も大勢いると思うが、押し一本の力士で、どちらかと言うと表情のない、つかみどころのない力士という印象であったかと、思う。そして、北の富士さんの、目の仇であった!もう、北の富士さんは、北勝力関をぼろくそに言うのを、趣味にしていたと、言っても過言ではない。 北川親方は、どの力士についてもとても前向きな解説で、特に同部屋の隠岐の海関については、その深い愛情から来るコメントに、思わず涙しそうになってしまった。又、白鵬の強さについての説明でも、いくつもの技を同時に繰り出すというお話しには、思わず納得。北川親方は、相撲界の大危機に現れた、救世主である。北川親方、ありがとうございます。そして、一日でも早く、又お話が聞きたいです。そして今後の弟子育成、相撲協会への貢献に、心より期待しています。

アルバムも要らない   7/13/11 July 13, 2011

電話帳の事を書いたついでに、写真アルバムについても一言。10年くらい前までは、旅行や大事なイベントなどの後に、写真をまとめアルバムを作るというのは、一つの区切りであり、思い出作りの1ページであった。デジカメになってから、私はアルバムを作るのを止めた。そして、コンピューターの中できちんと整理して、何かの時には、そこから見るようにし、人にもそこからお見せしたりするようになった。スライド・ショーの機能を使えば、ランダムに見る事が出来、大勢の人が集まるときなど、皆がチョコチョコ見ることができ、結構楽しいものである。これも、まさにエコであり、生活の簡略化である。写真アルバムというのも、場所を取る割りに、日々の生活に余り(というか、ほとんど)活用されないものだ。「思い出」というのは本人にとってはとても大事なものだけど、他の人にとってはどうでも良い場合がほとんど。子供や家族だって、その時は「わあ・・!」などと言って見てくれるけれど、それじゃあ、死んだ後にどさっと残されたって、捨てるに捨てられず、迷惑になりかねない。という訳で、昨年から時間のある時に、昔の写真をスキャナーでコンピューターに取り込み、整理している。とても良いものだ。まず、ずっと見ていなかった写真を見るチャンスになり、そこから「思い出」確認、そしてコンピューター内で整理。まだ、すべての昔の写真を処分する勇気はないけれど、その内にスキャンが終了したら「えい!」と、さよならの儀式をするつもり。電話帳は新しいのが来たら古いのと交換するが、写真は増え続けるので、私はこのやり方にとっても満足している。皆さんのご意見は?