Japanese Blog (日本語のブログ)
文庫の裏表紙には、漱石の「こころ」現代版と書かれているけれど、かなりの現代版だと思う。彼岸先生は、クレイジーだし、突拍子もない。沢山の女性を愛し、そして愛される。魅力満載だ。終いには、精神病院へ入るが、これも「嘘つき」の続きなのか、よく分からない。自分に正直であり続けるための、方便か。彼岸先生のアメリカ滞在中の日記には、現在アメリカ暮らし25年を迎える私には、同意しかねる表現、解釈が出てくるけど、まあこれは小説だし、フィクションを生きる先生を描いたフィクションなので、深読みしないでおこうっと。大長編で、アメリカ暮らしの一挙手一投足が延々と続く箇所は、すみません・・少し飛ばしました。これは、超ロマンス小説とも言えるし、支離滅裂とも言える。大長編読みたいという方は、是非挑戦して、ご自分で答えを見つけて下さい。
今年に入ってから、連日満員御礼という大盛況の大相撲。今場所も熱い取組が続いていますね。白鵬と他の力士の差が以前ほど大きくないのが、面白くなった要因かな。そして、何と言っても人気力士が沢山いるのも良いですね。それに加え40歳の旭天鵬の活躍。これも元気印で最高。まあ、良いこと尽くめの大相撲です。特に14日目の今日は、私のヒーロー九重親方の解説で、一言一言がずんずんと心に響き、余りのカッコよさに感動している訳です。 大相撲協会の素晴らしい努力で、数年前の大スキャンダルからカムバック。大相撲は、沢山の人の楽しみになっていますね。ウンウン。良いぞ!相撲女子の存在、応援力士の投票、和装デイ、テレビ中継の中で取組の解説だけでなく相撲全般にわたる説明など。そして、何といっても力士たちの熱い熱戦がおもしろい!千秋楽まで優勝決定がのびる事を願っています。力士の皆さん!ロサンゼルスから、大声で応援しています。
私は、一人の簡単昼食が好きだ。俗に言う、手抜きっていう事ですけどね。例えば、今日、お蕎麦がどうしても食べたくなって、冷やし中華風に、ゆでたお蕎麦の上に、野菜、ハム、大根おろし、そして仕上げに鰹節と海苔で完成。そばつゆをまんべんなくかけて、頂きますっと。ちゃちゃちゃっと作って、さっと食べる。至福の時です。ご飯をハンバーガー風にして、残り物をご飯に挟み、海苔で巻いて食べるのもオツですよ。前夜のカツなどが、最適で、佃煮や、煮物もOK. まあ、食いしん坊で、これから死ぬまで、どれくらい美味しいご飯が食べられるかなあ、と日々考えている私ですからね。派手にすることはなく、簡単が一番。そして、夕食など、手をかけて作る時は、魂込めて作る。結論として、とにかく私は料理が好きなんだと、思います。は。
とても美しい小説です。だけど、何だかこういうコンセプトのテレビドラマ最近見たなあ、と思ったら、「流星ワゴン」だった。1994年に発表された本作品がきっと先にあったのだろうけれど。過去と現実を行きつ戻りつ、お話が進む。とてもレトロに、戦時中まで戻るし、私にとってのレトロもある。地下鉄銀座線には、小さい頃祖母に連れられて、浅草まで渋谷から買い物に行ったので、あの駅近くになって、電気が消えて暗くなる一瞬を良く覚えている。ちょっとよそいきの格好して、祖母の横にちょこんと座っていた私。帰りには、よく東横の上の食堂で、スパゲッテイ・ミートソースをご馳走してくれたっけ。この小説に登場しそうな光景。
軽く読めちゃって楽しい、そして主人公に結構のめり込んで、一生懸命になれる。石田さん、さすが、ヒットメーカーだけの事はあります。これはシューカツだけじゃなく、人生のいろいろな岐路に立つ、すべての人にお薦めの、「がんばれ!貴方にも出来る」小説です。でも、あんまり面白くて、自分のやるべき事をお忘れにならないように。
何という冒険物語だろうか。夢がある。パワーがある。涙がある。愛がある。勇気がある。我々にとって、生きる糧になる源だ。誰もが憧れる、「生」がある。この本には、何の説明もいらない。そにかく、読んでください。
東野さんのすごい才能で、読者を強く引っ張っていく、かなりの長編だ。そして、ホテル業界の奥へ、ずんずん入っていく。そこで、起きる数々の人間ドラマ。事件だけでなく、ホテルの日常をドラマチックに書いている。面白いし、やめられなくなるのだが、結末というか、事件の動機が、私にはちょっと弱い気がした。450ページの本を読み進むと、それなりに愛着が湧き、最後への期待感が膨らむもので、長旅を共にした本の最後が、「こんな動機で、大それた事件を起こすだろうか・・・」という感じ。でも、東野さんの文章力のすごさに、私は今回も魅了され続けた。
この噂の女は神出鬼没。いろいろな人の暮らしの、あちこちに出てくる。そして、とても強欲で、図々しい。又、頭も相当良い。色仕掛けで、次々に男を手玉に取る。ようするに、ハチャメチャなのだ。その噂の女に、私は筆者の強い愛情を感じてしまう。何か不思議な小説だ。
日本人の心の襞を書かせたら、この人に勝る人はいないのでは・・・東芝日曜劇場のために書かれたコレクションから、この本には3作入っている。昭和50年代前半に書かれたものだ。でも、全然古くない。そして、ユーモアたっぷり。昭和の家の感じ、家族の在り方、服装、食事まで、目の前に飛び出してきそうだ。本当に惜しい人を、早くに亡くしてしまったものだ。今もし生きていらっしゃったら、80代。どんな本を書いているだろうか。
まさにタイトル通りの、お話。不倫も出てくるし、若さの悩みも出てくるし、尽きるところ、人間のまあ本質で、「裏表」があるって事かなあ。そして、心の中は秘密で、恋人とも付き合い、親子とも生活を共にする。「文学的・哲学的尾行」が、本の大テーマ。これって、ちょっとカッコ良いよねえ・・・だけど、のぞき見趣味とどう違うのかなあ。言葉の綾??お話自体はとても素敵なのだけど、二重生活という本のタイトルと、文学的・哲学的尾行との間に、深い溝がある気がしてしょうがない。