Book Reviews (マイブック評)
この話、とても気に入っています。主人公達の名前が、カタカナのところがとても良いし、文章がすきっとしているところがカッコ良い。映画化されたけど、やっぱり紙の上の文章読んで、映像を自分の中で膨らませるのが楽しい。それぞれ個性ある登場人物も、想像すると楽しいし、特に行った事のないヘルシンキの町というのが、完全に想像の中なので、素敵だ。短いお話の中に、爽やかできりっとした本筋が通っていて、あっという間に読んでしまうけど、読後に心の中にかもめ食堂が生きている。是非読んでみて下さい。
とっても健康的な、恋愛小説だと思う。この作者は、「新官能派」と呼ばれているみたいだけど、私にはちっともそんな感じはしなかった。久し振りに、清々しい青春ドラマを読んだ印象。陽に焼けた肌、自然と一体となった暮らし、ストレート勝負の表現。私には、とても新鮮だった。
文庫の裏表紙には、漱石の「こころ」現代版と書かれているけれど、かなりの現代版だと思う。彼岸先生は、クレイジーだし、突拍子もない。沢山の女性を愛し、そして愛される。魅力満載だ。終いには、精神病院へ入るが、これも「嘘つき」の続きなのか、よく分からない。自分に正直であり続けるための、方便か。彼岸先生のアメリカ滞在中の日記には、現在アメリカ暮らし25年を迎える私には、同意しかねる表現、解釈が出てくるけど、まあこれは小説だし、フィクションを生きる先生を描いたフィクションなので、深読みしないでおこうっと。大長編で、アメリカ暮らしの一挙手一投足が延々と続く箇所は、すみません・・少し飛ばしました。これは、超ロマンス小説とも言えるし、支離滅裂とも言える。大長編読みたいという方は、是非挑戦して、ご自分で答えを見つけて下さい。
とても美しい小説です。だけど、何だかこういうコンセプトのテレビドラマ最近見たなあ、と思ったら、「流星ワゴン」だった。1994年に発表された本作品がきっと先にあったのだろうけれど。過去と現実を行きつ戻りつ、お話が進む。とてもレトロに、戦時中まで戻るし、私にとってのレトロもある。地下鉄銀座線には、小さい頃祖母に連れられて、浅草まで渋谷から買い物に行ったので、あの駅近くになって、電気が消えて暗くなる一瞬を良く覚えている。ちょっとよそいきの格好して、祖母の横にちょこんと座っていた私。帰りには、よく東横の上の食堂で、スパゲッテイ・ミートソースをご馳走してくれたっけ。この小説に登場しそうな光景。
軽く読めちゃって楽しい、そして主人公に結構のめり込んで、一生懸命になれる。石田さん、さすが、ヒットメーカーだけの事はあります。これはシューカツだけじゃなく、人生のいろいろな岐路に立つ、すべての人にお薦めの、「がんばれ!貴方にも出来る」小説です。でも、あんまり面白くて、自分のやるべき事をお忘れにならないように。
長いこと椎名誠さんの本を読ませてもらっているけれど、この本は集大成的な意味があると思う。椎名さんのファンなら分かると思うけれど、椎名さんお得意の表現にちりばめられ、彼の仲間達が元気に登場し、大騒動を起こしつつ、友情完結的な(特に巻末の登場人物のご意見など)感じで終わる。椎名さん、一切ぶれるところなく生き続け(もう70歳くらいなのでは??)、なお現在もぶっちぎりのエネルギーで、遊牧民たちを引っ張っていく貴方は、素晴らしすぎる。こういう先輩がいると、元気が出て、毎日こなしている仕事が少なすぎるぜ(これでも、結構沢山の事同時にやっているのだけど)、と感じてしまう。明日から5月、今年も後7か月、努力邁進していく所存です。
After seeing the recent movie about Seymour Bernstein, I read this book to follow. First of all I could not find the original book in English (of course!) so I checked out the book translated in Japanese at the LA Public Library. I must say the translation is not good unfortunately. The language is not […]
何という冒険物語だろうか。夢がある。パワーがある。涙がある。愛がある。勇気がある。我々にとって、生きる糧になる源だ。誰もが憧れる、「生」がある。この本には、何の説明もいらない。そにかく、読んでください。
東野さんのすごい才能で、読者を強く引っ張っていく、かなりの長編だ。そして、ホテル業界の奥へ、ずんずん入っていく。そこで、起きる数々の人間ドラマ。事件だけでなく、ホテルの日常をドラマチックに書いている。面白いし、やめられなくなるのだが、結末というか、事件の動機が、私にはちょっと弱い気がした。450ページの本を読み進むと、それなりに愛着が湧き、最後への期待感が膨らむもので、長旅を共にした本の最後が、「こんな動機で、大それた事件を起こすだろうか・・・」という感じ。でも、東野さんの文章力のすごさに、私は今回も魅了され続けた。
この噂の女は神出鬼没。いろいろな人の暮らしの、あちこちに出てくる。そして、とても強欲で、図々しい。又、頭も相当良い。色仕掛けで、次々に男を手玉に取る。ようするに、ハチャメチャなのだ。その噂の女に、私は筆者の強い愛情を感じてしまう。何か不思議な小説だ。