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どうしても「お気に入り」の作家の本を手に取ってしまうので、新しく開拓。この本を読むまでこの作家の名前も知らず、ワクワク感で本のページを開きました。日本版「インデイアナ・ジョーンズ」というのが、私の一番の印象。ベトナムを中心にしたアクション・ミステリーですね。登場人物が、本当にインデイアナ・ジョーンズみたいなので、ちょと映画っぽいし、ミステリアスな美女も登場。役者は揃った!というところでしょうか。ストーリーも面白かったです。
I recently had a chance to see the movie “Vincent Van Gogh: A New Way of Seeing”, which is a documentary film directed by David Bickerstaff. The movie shows Van Gogh’s iconic works and featuring exclusive interviews with the amazing curatorial team at the Van Gogh Museum in Amsterdam. Perhaps more than any other artist, Van Gogh’s […]
ずっと前に読んだ本だけど、もう一度読みたくて手に取り、感激!そうだったか!こういう結末だったんだなあ、と改めて壮大なドラマに胸躍らせました。大長編ですから、読破するのに時間もかかる。だけど、やめられない!という訳で、数日どっぷりと、白夜行の世界に浸りました。途中から、もちろんカラクリは見えるのだけど、その奥に潜む人間模様が複雑で、とても先が見えない。何でこんなに糸を絡めるのか、多分本の意図は一つなのに、何で??というくらい、これでもか、これでもか、と次々に複雑化するドラマ。それが、最後の数ページに向かってテンションを高めて、そこで炸裂!もしまだ読んだことがなければ、読破してみて下さい。究極の「愛」の物語です。
前回の「少女は卒業しない」で。朝井さんへの批判を全面撤回した私が、もうこの本では平身低頭、土下座しています。すごい本を書かれましたね!四谷怪談現代版、とも言うのでしょうか、おどろおどろしい人間の本性を書いていらっしゃる!それも、ちょっとしたミステリータッチで。5編の短編から成り、こちらはそれぞれに全く連続しておらず(「少女は卒業しない」の短編集は、連続してもいたので)、完全に独立、独歩。一編、一編に、背筋が寒くなるような「おち」がついていて、次が騙されないぞ!と臨んでも、又どんでん返しに合うんです。読まれる時は自分に挑戦のつもりで、どんでん返しの先読みを、お薦めします。これからの、朝井リヨウ、どう進化していくのか、本当に楽しみです。
南米に公演旅行があり、その旅で読み、とても感動した本。以前確か、朝井さんのことを未熟者のように書いたけれど、全面撤回します。この本は、高校生の卒業前後の物語で、とても繊細。7つの短編は、それぞれが完結しているものの、連続した小説にもなるという趣向。特に好きなのが、4編目の「寺田の足の甲はキャベツ」というお話。この題からして、興味惹かれますよ、ね!本の中の高校生達の言葉使いは、そりゃ、もうビビッド。高校のそばのコンビニに午後いたら、こんな乱雑な会話が聞こえてきそう!それくらい、元気な高校生達が、本のページに凝縮されているんです。寺田の足に話を戻すと、これはきゅんきゅんの恋ものがたり。乱暴な言い回しが、実に愛に溢れ、じーんと来るんですね。高校生のあなたも、または、ずっと前に高校生だった貴方にも、ぐぐっと来る、本です。是非、読んで下さい、ね。
さすが、浅田次郎さん!これは、JALの機内誌に掲載されたエッセイを、加筆、修正されたもの。ユーモアたっぷりでありながら、鋭い社会批判から、ペーソスまで。実に浅田さんの大才能を垣間見る、素晴らしい本です。「キャビアは怖い」の章では、ホントかいなあ。。と読者を唸らせたり、「黄門伝説」の章では、肛門から、黄門にすーっと繋げ、黄門様の歴史まで述べてしまう、あっぱれぶり。「小説家の午後」では、いくつものエッセイになりそうなくらい話題をぎゅう詰めにしつつ、さくっと完結させる。まあ、変幻自在のエッセイ集なのです。機上で、こんなエッセイに出会ったら、ほこっとした気持にさせられること、間違いなし。陸の上でも是非読んでもらいです。
全く異なる2冊の短編集。どちらも、大変面白く読みました。まず、「霞町物語」から。私も遅ればせながら、お相撲を愛する江戸っ子(少なくとも、4代目)。下町ではないけれど、親戚一同ほぼ全員東京です。物語は、古き良き時代の東京。洋画で言えば、イングリット・バーグマンの美しい顔が、ガス灯に霞むような風景。カッコつけしい(完璧に化石化した表現!)の若者の、心温まる日常の数々を描いています。主人公は、写真館の息子、僕。その周囲で巻き起こる騒動と涙。家族の愛。携帯電話の世には起きようもない物語でしょうね。短編集だけど、それぞれに連続していて、昔の写真アルバムをめくっていく感じです。そして、東野圭吾さんの「素敵な日本人」。9編が入っていて、それぞれに全く異なる題材とアプローチ。ミステリーが主体の、大層凝った趣向の短編集ですよ!短いお話の中に、読者を驚かせる瞬間あり、ほろっとさせる瞬間あり、社会現象への定義あり、愛情あり。。と、東野さんの才気があふれています。とても楽しめました。しかし、私の中での東野圭吾と言えば、「手紙」と「赤い指」。思い出しただけでも、涙する、人間の心に深く迫る名作ですね。閑話休題!この短編、2冊、是非手に取って見て下さい。そして、まだ「手紙」と「赤い指」、読んでなければ、こちらも是非読んで下さい。
It is a very interesting idea to make a movie about the living filmmaker?? And this filmmaker is not an ordinary one. It is Jean-Luc Godard (played by Luis Garrel). The film covers the period of the 37-year-old Godard’s marriage to the 19-year-old actress Anne Wiazemsly (on whose memoir it’s based) and the unsettlement of French students […]
この映画、飛行機の中で鑑賞しましたが、寺島しのぶの演技に圧倒!もうこの人は、演技をする為に生まれて来たとしか言いようがないです。周りを固める役者達も、確かにすごいけれど、この映画、寺島しのぶがいなければ、成り立たなかったでしょうね。はっきり言って、寺島しのぶ演じるところの超根暗の独身会社員(今風に言えば、アラフィフって、言うのかなあ。。)が、ひょんな事から奇妙な英会話教室に通い、そこから自分を爆発させる事になるお話。現実感ありありのところと、こんな事絶対有り得ない!というところが、不思議に絡み合って、度迫力の映画になっていますよ。開き直りとも違う、厭世観とも違う、個性というにはちょっとおぞましいこの女性。大爆発を経て、「愛」に辿り着くところが、救いとも言えるし、多分現実では、有り得ないフェアリー・テールというのかも、ね。絶対見る価値あり!
TVジャパンで、昨年暮れ石原裕次郎の映画がいくつか放映されたので、いつか観ようと思って録画。正しい判断でしたね!時間のある時に少しづつ見て、改めて、「昔の映画」の良さに感動しました。まず、女優陣の美しさ!気品があり、凛としている。アメリカ映画でいえば、グレース・ケリーとか、ヴィヴィアン・リーとか。女優という特別感がとても良い。完璧に一般人と違う人種。それで良いのです!「銀幕のスター」そのものです。もちろん、裕次郎のすごさは言うまでもない。時にお茶目で、時にクール。時にヤンチャで、時に寂しげ。長身で可愛くって、そりゃあ人気があって当然だ!また、小道具や背景が、すごくアートで、CGやテクニックを超える、カッコ良さがある。昔の衣装も素敵。プチ整形とか、携帯アプリで簡単に顔を美顔、小顔にしてしまう現在。小手先のテクニックと、「嘘感」にあふれる今。シンプルだけど、「ほんまもん」に心安らぐ一時でした。