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最近、この歴史小説という分野にとても惹かれる。歴史上の大人物を題材にしている訳だから、役者に不足はなし。そこに。作家のイマジネーションが入り、「伝記」という枠から大きく離れ、独自の世界観に連れて行かれる。スパイスも熟成も、お好み次第!「屋根をかける人」は、明治にアメリカから伝道を目的として来日したW・M・ヴォーリズの、日本での一生である。一風変わった、しかも世間を少しハスに見る青年が、大事業家へと成長していく過程を、真摯に、かつエネルギー全開で、書かれている。明治の時代から、第二次世界大戦前後の動乱、復興と共に、つまり、日本の西洋化、国際化への道を、外国人(その後日本へ帰化)として、歩んだ。数多の苦難を乗り越え、成功を納めたヴォーリズ。彼は、建築家として、日本津々浦々どこまでも、声がかかれば、家、教会、社屋を建てて、建てて、建てまくった。そして、実業家として、近江兄弟社のメンタム(メンソレータム!)の輸入販路を確立し、日本にメンタムを浸透させたのである。そして華族出身の妻との二人三脚も、素晴らしい。本当に、「話しに困らない」大人物なのだ。しかし、何という事か、私はこの本を読むまで、ヴォーリズという人物のことを、全く知らなかった。門井慶喜は、ヴォーリズと昭和天皇との短い逢瀬(!)から、この感動の一冊を書いた。読み応えのある、長編である。
久しぶりの宮部みゆき。一時はまって、昼も夜も「宮部みゆき」病にかかっていたけれど・・ 90年代の作品だから、学生達の日常が、今と全く違う。コンビニに行って、ガールフレンドに電話をかけたりするし!悪い評判が立っても、それは、クラスルームの中だったり、学校だったりで、ネットの恐ろしさはないし。だけど、人間の気持ちはいつも一緒。そして、日本人特有の性格も一緒。 これは、島崎と僕の探偵物語。陰惨な殺人事件の裏に、見たくない真実が隠れている。中学一年生で、これだけ「深読み」が出来る子はまずいないと思うけれど、設定としては面白いよ。そして、ストーリーの展開が抜群!「日本的な可愛い女子」の弊害と、その「可愛さ重視」の社会を支える、男子の視点と思い。最後のメッセージは、まさに「夢にも思わない」!
This week is the 75th Commemoration of Atomic Bombing in Hiroshima, August 6th, and Nagasaki, August 9th. Hear my voice and grant insight and strength so that we may always respond to hatred with love, to injustice with total dedication to justice, to need with the sharing of self, to war with peace. O God, […]
昨日、15日間の7月場所が終了。涙の照ノ富士の優勝が決まった。こちらも、もらい泣きである。どれだけの、困難があり、葛藤があり、ここまで来た事か。。一時は、車椅子での移動に頼っていたという力士が、優勝である。度重なる怪我と再出場を重ね、カド番も何度か経験し、そして、最終的に序二段まで陥落。優勝インタビューで本人も言っていたように、横綱に近いと言われていた大関経験者が、序二段力士として生きる事。その葛藤に勝ち、地道に、自分に負ける事なく努力を重ね、ここまで来た。千秋楽の御嶽海戦に勝った時に、天を仰ぐようなポーズを見せた。とても力強く、良い顔をしていた。同部屋の照強が朝乃山を足取りであっけなく破った段階で、この優勝はほぼ決まっていたのかもしれない。照強の毅然とした物言いに、照ノ富士の援護に回るのは、当たり前という、感があった。 私の中での相撲観戦は、その力士だけではない。親方、その部屋の傾向、同部屋の力士達、相撲中継のアナウンサー、そして解説の親方衆。更に言うならば、部屋の親方の現役時代の取り口など、全てを引っ括めて。千秋楽の十両の巴戦での、立浪部屋の3人の力士達の態度が、その顕著な例だ。切磋琢磨し、お互いに支えながら、毎日を共にしているのが、とても良く分かった。これは、立浪親方の人柄とも、共通していると思う。私は、この3人の友情に、涙。。。北の富士さんが、親方と弟子の関係は、「子供であり、恋人だ」、とおっしゃっていたけれど、ご本人も大横綱で、二人の大横綱を育てたご本人の口から出た言葉は、とても説得力がある。 毎場所の事であるが、場所終了後は、数日「相撲ロス」に見舞われ、ガックリ。同胞のT子女史との、携帯片手にテキスト(日本のラインと同じ)の応酬観戦とも、しばしのお別れである。怪我の力士もいるが、夏巡業が中止なので、ゆっくり静養して、9月場所に備えて欲しい。朝乃山の綱取りも、近いと思う。今場所の経験から、正攻法だけではなく、裏を読み、柔軟に対処する相撲を身に付ければ、鬼に金棒だ。大ちゃんの定年に間に合うかどうか。。立浪部屋の明生が幕に戻ってくる。そして、千代の国が幕下全勝優勝で、関取にカムバック。これにも、涙。。相撲は、ドラマである。9月場所の番付けは、今月後半に発表されるらしいが、それを楽しみに、しばし相撲談義ともお別れです。
いくつかの絵の周りに起こる人間模様を、重くならずに、真剣に書いている。いつも、ハッピーエンドばかりではないし、騙されることだってある。だけど、絵は嘘をつかない。国際的に活躍している女性もいれば、市役所の隅でひっそりと、業務に励む女性もいる。でも誰もが、自分の中の絵があって、その絵が心の故郷だ。帰っていける場所。私にはそういう絵はないけれど、音楽がある。
なな、なんと白鵬の休場、そして、照ノ富士が朝乃山戦を制した13日目。今場所の行方が、更に混沌として来た。当初、朝乃山と照強の今日の一番は、不思議でしかなかったけれど、照強が照ノ富士と同門の伊勢ケ浜部屋の力士という事で、その真相が解明!相撲協会の計らいである。気の強い照強は、援護射撃で、普通の100倍も1000倍も、気を入れて行くに違いない。そして、昨日不戦勝で3敗を守った正代が、照ノ富士と。正代は、我々熟年スモジョに取って、もう目に入れても痛くない存在で、人が良いのか、気持ちが優しいのか、兎に角、気を持たせる存在である。頑張れ!今場所は、正代が鍵を握っていると言っても、過言ではない。そして、チャラ感を一掃した御嶽海が、心底強く、落ち着いた相撲を見せている。又、「元」がつく大関経験者、高安、栃ノ心、琴奨菊の頑張りも見逃せない。つまり、今場所は、近年相撲歴史の中でも、とても充実しているのです! 琴ノ若は、怪我から再出場で、今日は輝と。将来性大の力士なので、無理をせず、大事に後2日取ってもらいたい。大ファンの千代の国は、幕下優勝を前師匠の千代の富士(九重)の命日に、決めた。男気溢れる、千代の国らしい。涙を誘うインタビューであった。九重部屋は、全員師匠の命日に黙祷を捧げたということだが、千代大海(現九重親方)も、心意気がある。九重部屋の千代丸は今場所振るわず、十両陥落か。弟の千代鳳も、十両から中々幕内に戻って来れない。九重部屋の事になると、つい、熱くなってしまうのは、もちろん、千代の富士の大ファンであったから。今でも、心にいつもいる大力士です。 ベテラン妙義龍、玉鷲も、味を見せた取り組みで、両者とも9勝を上げている。小兵の炎鵬、石浦の調子が、イマイチ。兎にも角にも、今場所も2日を残すのみ。ロサンゼルスでの相撲中継が、夜中の12時から2時のため、日中体力温存作戦である。今夜も、ロサンゼルス相撲愛好会で契りを結ぶT子女史と、真夜中、お互いの家で、携帯片手に、熱い感想を交わしながら、相撲中継を楽しもう。(中日にも相撲ブログ書いたので、そちらも読んでね。私のホームページにあります。www.junkopiano.com)
毎日、はっきり言って、寝不足です。相撲中継が、ここロサンジェルスでは、夏時間の間は、夜中の12時から2時まで。しかし、熟年スモジョとしては、ライブで見ることに意義有り。ロサンジェルス相撲愛好会の、T子女史と、真夜中携帯片手に(我々の家は約80キロ離れています!)、ああだ・こうだとテキストの応酬。楽しく、時に居眠りしながら、相撲観戦しています。 今場所の充実を、誰が予想したか。コロナ禍の中での観客を入れての開催決定に、海を隔てた私は、大丈夫何だろうかと、老婆心ながら、深く心配していました。しかし、始まってしまえば、もう連日熱い戦いで、5月場所の無開催や、力士の稽古不足の報道などは、何処へやら。上位陣が順調に勝ち進み、幕内復帰の照ノ富士の活躍に、正代、妙義龍、御嶽海が加わり、連日、もう目が離せない!場所直前に引退した、味のある栃煌山には、もうちょっと相撲を取って欲しかった・・心から、現役時代の功労を労いたいと思います。又、佐渡ケ嶽部屋の躍進。現・佐渡ケ嶽親方の現役時代もよーく知っている相撲好きとしては、名門部屋を受け継ぎ、プレッシャーもあったと思うけど、素晴らしい弟子達を育てたと、大きな拍手を送っています。そして、我らの大ちゃん、こと高砂親方。こちらも、現役時代の朝潮を(漫画も含め!)よーく知っているゆえに、朝乃山の今は、親方の力無くしては、ならなかったと、深く思っています。こちらも、大拍手。特に、高砂親方は、横綱を育てた経験があるので、それが凄い強みですね。解説にも、「相撲」・「弟子」への愛が滲み出ており、大ちゃんの解説、私は大好きです。そして、元・大関の4人が幕内にいて、凄く頑張っているのは、他の力士達の発奮材料では?皆、怪我や故障を抱えながら、連日、本気の相撲です。8000キロ離れたロサンジェルスから、拍手送っていますよ!時に、真夜中一人、叫んでいます・・(笑) しかし、昨日の、阿炎関の軽はずみな行動は、錣山親方が、可哀想だった・・北の富士さんが、ご自身のコラムで「不肖の弟子ほど可愛いけれど・・」という事をおっしゃっていたけれど、それにしても、阿炎関は「不肖」が多すぎる!魅力のあるお相撲さんだけに、本当に残念です。明るくて、楽しいキャラを残して、何か行動する前に少し立ち止まって、考えて欲しいですね。 立浪部屋の明生。十両で頑張っているから、早く幕内に戻って欲しい。大ファンの千代の国も、大きな怪我の連続で今は幕下だけど、関取復帰まで、もうちょっと。そして、忘れないで欲しいのが、宇良関。度重なる怪我で一進一退だけど、あの爽やかな相撲が、又幕内で見たいです。頑張って!カド番の貴景勝。状態は良くないんだろうけど、意地を見せています。8勝まで、何とか持ち越して欲しい。 今日で、7月場所も折り返し地点。上位陣は、これから星の潰し合いが始まる。朝乃山は、3場所で3役通過。勢いに乗っているし、兎に角怪我をしないで、無事に階段を登りつめて欲しいです。26歳という丁度良い年齢で、連日、円熟味を増し、相撲にブレがない。大ファンです。
新しい作家との出会い。毎日の中のほんのちょっとした瞬間の出来事から、物凄い物語を紡ぎ出す。特に、お惣菜の中の、カブと大根が間違っていた!という、些細というのも言い難いような事例が、ふかーーーいお話になっているんですよ。とんでもない、作家ですね。ムーミン・ママのストーリーも、これ又、デイープ。こう言ってくればわかるでしょうが、この本、短編集です。まず、素晴らしい想像力、そして、文章力。「テールライト」は、SF風という具合に、引き出しが多い。森さんの本、これからも読みます!
Music of Hope: An Online Third@First Concert Saturday, July 18 at 4 p.m. would have been the last event of the 2019-2020 Third@First concert series. The pandemic, however, caused the cancellation of our spring plans. Even though we cannot gather to enjoy music together in the Sanctuary, art and beauty are more important than ever. And so we […]
不思議な引き合わせかも・・原田マハさんの「たゆたえども沈まず」でのゴッホとの時間の後に、この本。ゴッホも宮沢賢治も、生前は全く売れなかった。だけどゴッホには最愛の弟テオが、宮沢賢治にはその生涯を大きな愛で見守り続けた父がいた。両者とも短命である。しかし、その短い生涯で全て語り尽くした感がある。賢治の父政次郎は、「父親像」に乗っ取って、厳格であろうする。だけど、その愛は無償で、もう手のつけようが無いくらい、真実だ。幾つになっても、どうしようもなく、可愛いのだ。そして心配でしょうが無い。これは、「たゆたえども沈まず」同様、フィクションである。しかし、その題材がとてつもなく魅力的で大きいので、それを自由に作家の中で膨らませることが出来る”小説”は、何と素晴らしい事か。日本人なら多分誰でも知っている宮沢賢治。しかし、父親を通して賢治を見、その家族に触れると、とても新鮮に、生き生きとしてくる。宮沢家の喧騒が、紙面を通じて伝わってくるようだ。涙なしには読めない、感動の一冊である。