Book Reviews (マイブック評)
瀬尾まいこ 「卵の緒」「おしまいのデート」
August 31, 2026
どちらも大変素晴らしい作品!「卵の緒」は、坊ちゃん文学賞大賞を受賞して、瀬尾さんが作家デビューした作品だ。こんな素敵なお話しを紡げる作家って、本当にすごいなあ、と心から感動した。家族の形、これは状況により様々だと思うが、本質の「愛情」を、「臍の緒」から派生させて卵の殻、卵で産んだことに話しを持っていくところが、素晴らしい。この話しを読んで涙しない人はいないと思う。「僕」の周りを取り囲む大人たちは、皆変則ギアの持ち主ばかりだけど、本質がキチンと見えている。この本に対に入っている「7’s blood」も家族の形への警鐘だと思う。そして、人は(子供は)、色々な言葉で話す。いつも直球で話しているとは限らない。愛情あふれる2作、感動しながら読ませてもらいました。
「おしまいのデート」は短編集で、色々なデートが語られている。おじいちゃんと孫娘のデート、元不良学生と教師のデート、男子学生のデート、バツイチOLと大学生のデート、園児と保育士のデートなど。どの「デート」も、瀬尾さんの優しい語り口で温かく、ユーモアもあって、瑞々しく描かれている。人生の一コマを、本のページを通して見せてもらえる幸せ、存分に味わってみては・・