Book Reviews  マイブック評

流浪の月 凪良ゆう  創元文芸文庫

December 22, 2023

大変失礼ながら、この本を読むまではこの作者の事はほとんど知らなかったんです。正直に申し上げますが、「本屋大賞受賞作」という帯の文句に惹かれて買いました。でも買って良かった。とても心にズシンと来るテーマで、でも文章のキレが良くて、どんどんとページをめくってしまう。そういう、小説です。話の展開、テンポもとても良い!

更紗ちゃんは、幼少期をとても素敵なご両親と、「正直」に生きていた。でもその家庭がその姿を保てなくなり、そこから、新たな更紗の人生が始まる。そして「文」との出会い。最悪の出会い。最高の出会い。運命の出会い。何とでも取れる、その瞬間。人間は誰一人同じではなく、そして地球上にその「個性」が数限りなく存在する。その中で、奇跡的に出会った二人。この二人の出会いをどの様に取るか、それはこちら側の問題でもある。人の幸せって何?素朴な疑問に、少しだけ道筋をくれる小説かもしれない。是非、読んでみて下さい。