Book Reviews (マイブック評)

5年目の魔女 乃南アサ 新潮文庫  6/11/16

June 11, 2016

これは、単なる女の嫉妬、いじわる、妬み本ではない。誰でもが陥る、魔の領域を、日常の何気ない風景を描きながら鋭く突いていく。又、日本人の特性でもある(良い意味でも悪い意味でも)、他人の目を意識して、その中での「個」を生きる人生。本当は誰も他人の事なんか構っていないのに、あたかも、「見られているような」気になり、「噂されているような」気になり、「対抗意識を持たれているような」気になる思考経路。そういう風に思っている人達は、他人に対してそう感じているかもしれないけど、皆忙しいし、私達、自分の事、自分の家族、自分の周囲の事でいっぱいだ。そして、自分達の幸せを感じるのでいっぱいなはず!この本は、そういう自分が作り上げた「空想」が徐々に「精神のアンバランス」を引き起こし、ドツボにはまっていく、教訓のような本だ。自分をしっかり持ちましょうね。そして、周囲に振り回されずに、楽しく生きましょうね。素敵な事は、身近な場所に転がっていて、しっかり心の目を開いていれば、ちゃんと見えるはず。