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ロサンゼルス発 熟年スモジョ「どすこい日誌」ー 相撲道が問われた名古屋場所

July 19, 2021

コロナ禍になって初めてのお客様を入れての地方場所。どれだけ名古屋の相撲ファンが待っていた事だろう。それが終わって見れば、何とも後味の悪い場所となった。6場所振りの進退をかけた場所に、横綱白鵬は臨み、表面上は優勝杯を手にしたが、自分の野望に負けた、と私は思う。13日までの素晴らしい相撲で、やっぱり白鵬は凄い、待った甲斐があった、と相撲ファンの誰もが思った筈だ。それを、14日目の正代戦で、全てぶち壊し、もっと言えば、44回の優勝を成し遂げた偉大な横綱像をも、すべて台無しにした。そんなにしてまで、勝ちたいのか?偉大なモンゴル相撲の横綱のお父上に、東京オリンピックまで相撲を取り続けると約束したと白鵬は言うが、あんな小狡い奇襲戦法で勝つ事を、メキシコオリンピック金メダリストのお父上が、喜ぶのだろうか?全く、情けなく、とんでもなく腹立たしい。千秋楽の照ノ富士戦も、全勝力士の対決で沸くなか、悪どいカチ上げと張り手の連続。挙句に、勝って雄叫びを上げる始末。「相撲道」を何と捉えているのか。白鵬に、横綱道を教えられる先輩、親方が居ない事もあるが、大相撲の世界にこれだけ長く君臨し、色々と経験してきたであろうに・・白鵬は引退後、部屋を起こすらしいが、多難の道であろう。

若手の琴ノ若と豊昇龍の三賞受賞は、実力のある二人だけに、今後に嬉しいニュースとなった。再入幕の宇良の勝ち越しも、感動を呼んだ。身体が張って若々しく、ピンクの廻しとタオル、そしてひとつまみの塩まき。今後も、北の富士さんではないけれど、大いに応援して行きたい。又、小兵の照強、石浦も勝ち越し。2メートルに届こうかと言う19歳の北青鵬の幕下優勝、16歳の春雷の序ノ口優勝は、幼さの残る顔立ちも手伝い、インタビューではこちらもテレビ越しに、思わず微笑んでしまった。新入幕の(イケメン)一山本は、緊張も見せずに、勝ち越しを手にし、今後に期待させてくれた。私の応援する千代の国は、頑張ったものの後一歩で勝ち越しに手が届かなかった。怪我の多い力士なので、気合いと安全さのバランスを計り、今後も大事に相撲を取って行って欲しいものだ。新小結明生の勝ち越し、逸ノ城の活躍、霧馬山の9勝など。

白鵬の思慮のない判断で、名古屋場所の最後が残念なものになったが、それはそれ。場所は大いに盛り上がり、こちらも、15日間深夜12時から2時まで、スモ友のT子女子と、携帯片手にテキスト(ライン)の応酬で、相撲を堪能した。巡業のない現在、お相撲さん達も暫しの休養。英気を養って、9月場所で又暴れて欲しいものだ。又、NHKの相撲アナウンサーの方達、解説の親方衆、本当にお疲れ様でした。