Archive for November, 2009

ロスアンジェルスの暮らし 11/28/09

Saturday, November 28th, 2009

この2週間ほど、大きなプロジェクトがあり、何だか気持ちも時間も24時間それに向いていたのですが、それが一段落。ちょっと、ゆっくりした週末を過ごしています。今晩は若手のチェリスト・ダニエルとの演奏会ですが、それまでの時間はフリー(やった!)なので、久しぶりに映画でもーー、と思っています。ロスアンジェルスの我が家の暮らしは、まさに自然の中。ここ数年は鳥の餌場も作っているので、沢山の鳥がやって来て、目も耳も楽しませてくれます。日本では珍しい蜂鳥(ハミングバード)も、お馴染みの顔ぶれです。それに加え、アライグマの親子(フォトギャラリーをご覧ください)、パッサムなども、庭には出没。近所の山から、鹿やカヨーテ(小型の狼)なども下りて来て、ゆったりとした時間を過ごすのには、最適の環境です。それでも、ロスアンジェルスの中心から30分弱ですから、仕事にも便利という訳です。

昨晩は冷え込んだので、近場の山に雪がかぶっていて、いつになくお洒落です。これは、まさにロスアンジェルス。朝スキーに行って、午後からビーチを楽しみ、ハリウッドの夜を楽しむ、という語源通りです。これから寒くなりますが、まだまだ庭のバラ(これもフォトギャラリーを)は元気一杯で、当分楽しませてくれるのではないでしょうか。それに、今年もオレンジ、グレープフルーツとも豊作なので、毎朝ジュースにしたり、そのままで食べたりと、自然の味を満喫しています。大学も10日には、今学期のピアノの試験があって、私の仕事は終了。それまで、ひと踏ん張りです!

ベルリンフィルハーモニー交響楽団 ロスアンジェルスコンサート 11/27/09

Saturday, November 28th, 2009

今週24日(火)に、デイズニーコンサートホールで、ベルリンフィルハーモニーのコンサートがあり、行って来ました。ロスアンジェルスでは2回公演があり、その2晩目のコンサート。満員だなあと思うコンサートには何度も行っていますが、これほどホールが一杯というのも珍しいくらい!観客席の静かな熱気もすごかったです。そして、皆が息を呑んで聞いているのが、ビシビシ伝わって来ましたね。だって、演奏中に本当に静かで、咳もなし、のど飴をかさかさ開ける音もなし、プログラムをばさばさする音もなし。

演奏はとにかく素晴らしかったです。団員一人一人のエネルギーがバンバン伝わって来るし、それがアンサンブルとなって一つの音楽にまとめ上げる指揮者のサイモン・ラトルもすごい!ホールの空気を、彼らの音楽で埋め尽くし、聞いている我々を捉えて離さなかったコンサートは、あっという間に時間が流れていましたね。演奏曲目は、マイスタージンガー・オーヴァーチュア、ブラームス・交響曲2番、シェ-ンベルク・チェンバーシンフォニー一番。サイモン・ラトルは、すべての曲をスコアなしで指揮し、オーケストラと一体となり、ものすごいエネルギーを生み出しました。それと、観客の中に沢山音楽家仲間がいて、それだけ関心度の高さがあるという事だなあ、と思いました。友人達とコンサートの後で、興奮していろいろと話しました!やはり世界のベルリン!じっくりとした演奏曲目で、ロスアンジェルスの観客を圧倒し尽くしました。圧巻!

バッハ カンタータ106番 歌詞の重さ 11/14/09

Saturday, November 14th, 2009

数週間前に、このバッハのカンタータ106番の演奏を聞く機会に恵まれました。この曲を聴くのは初めてで、何の先入観もなかったけれど、歌詞の素晴らしさと音楽の美しさにただただ、感動しました。演奏の後に、来ていた人といろいろと話をしたけれど、皆一致して、自分のお葬式にはこの曲を演奏して欲しいと思っていました。この歌詞は聖書の様々な部分から取られていて、多分バッハの叔父さんのお葬式に書かれたのではと、言われているようです。コーラスとソロの歌う中で歌詞を追いながら、古楽器の奏でる暖かい響きを聞くと、何とも言われない希望に満ちた、そしてとても力強い気持ちになります。まさに、希望です。著作権については、専門家ではありませんが、多分大丈夫だと思うので、歌詞全文日本語訳を載せますので、読んでみて下さい。

 
神の時は いとも ただし
主に 生き はたらき, われら あるなりわれら 死に さとからしめよ        (詩編90:12)

みこころの ままに 定められたる とき われら 死す  (使徒行伝17:28)

主よ さとらせたまえ われらに 死すべき ことを
なが 家を ととのえよ
なんじ 死にて 世を 去ればなり     (イザヤ38:1)

ふるき さだめ ひとは 死すべきなり  
しかり 来ませ 主イェス    (外典シラク14:18、黙示録22:20)

なが み手に ゆだねまつる わが たまを
あがない主 まことの 主よ(詩編31:6)

われと ともに きょう なんじ 天つ国に あるべし(ルカ23:43)

われは 去りゆく
やすらかに
こころ なぐさめられ
しずけく
主 われに 告げぬ
死は 眠りと なれり(Martin Luther 1524 第1節)

みさかえ ほまれは
父と 子なる 神に
きよき みたまに
われらに
勝利を たもう
イェスに より アーメン

私の好きな詩ーー 吉野 弘 「祝婚歌」 11/9/09

Monday, November 9th, 2009

今回は、私の好きな詩をご紹介したいと思います。吉野 弘さんの『祝婚歌』の著作権に関しては、「イッセーおやじの中年のひとりごと」に吉野さんご本人のお考えが紹介されていますので、それを参考にして独断で、皆様に是非読んで頂きたく掲載させて頂きました。この詩は、夫婦間だけに限らず、人と人との関係に、とても大事なことを問いかけていると思います。私ももっと若いうちに、こういうことが分かっていればなあーー、と今更ながら思います。

祝婚歌 吉野 弘 
二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは
長持ちしないことだと気付いているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうちどちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には
色目を使わず
ゆったり ゆたかに
光を浴びているほうがいい
健康で 風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そして
なぜ胸が熱くなるのか
黙っていても
二人にはわかるのであってほしい