バッハ「ゴルトベルグ変奏曲」との旅、続く。1/16/12

January 16th, 2012

昨年から演奏しているバッハのゴルトベルグ変奏曲。今回で3回目のコンサート。ロスアンジェルスの新聞にも取り上げてもらった事もあって、沢山の音楽好きのお客様が集まってくれた!演奏の後、一人のお客様が、「主人が最初に誘ってくれた時は、長いコンサートになるなあと、渋ったけれど、聞き始めたら音楽に取り込まれ、時間も忘れて聞いてしまった」と感動してくれた。まさん、これがこの曲の持つすごい力である。演奏者(私のこと)自身も、演奏の間で、いろいろな気持ちになり、様々な思いがよぎる。沢山の人が、暗譜と持久力(!)に驚くが、それもそのはず。70-80分の間、ちょこっと間をあけるだけで、ずっと弾き続けるのだから。でも、私自身この機会にこの曲を勉強出来たこと、そして一緒に成長(まあこの年でこの言葉は普通は使わないけど)、演奏を通じて沢山の人にゴルトベルグ変奏曲の素晴らしさを伝えられたことは、とても貴重な時間だと思っています。今月の終わりには、フロリダで演奏が待っています。

2012年 謹賀新年!

January 10th, 2012

皆様、新年明けましておめでとうございます。今年も、昨年同様、よろしくお願いします!

ロスアンジェルスは、強風が吹いた日もありましたが、おおむね快晴の、暮れからお正月の日々でした。例年のごとく、私は主人の実家で数日、主人の家族達と過ごしました。主人は、4人兄弟なので、皆集まるとにぎやかで、楽しいよ!ゲームしたり、ご飯食べて、しゃべって、ご飯作って片付けてーー。まあ、どこの家でもやることですね!今年は一番上のお兄さんの家族が欠席、そして二番目のお兄さんのところの2人の子供が欠席だったけど、若い方に家族が増えているので、小さい子供が、皆のおもちゃに!まあ、何にせよ、平和で楽しい家族の時間でした。昨年の震災を経て、こういう「普通」の時間が、本当に大事なのだと、我々は深く気づかされたわけです。家族を失い、職を失い、住む家を流され、地域のつながりが絶たれた多くの方々。昨年3月11日まで、家族、仕事、ご近所、生きがいのバランスの中で、平和な日々を送っていらしたーー。そのバランスが、一瞬のうちにことごとく断ち切れてしまった。狭くて居心地の悪い仮設住宅の中で、生きがいを失って呆然とする人々。何で生き残ったんだと、嘆く声。将来への不安しかなく、眠れない夜を過ごしているお年寄り。国から地方自治体、そして個人への支援の流れが効果的でなく、そしてとても遅いので、復興、そして未来像を描くことが出来ない、被災地の皆さん。働き者の日本人なのだから、目的がはっきりすれば、全員一丸となって、目標達成に向かって一生懸命働くと思います。自治体の中では、国からの回答を待たずに多額の借金をして、復興に向け発進した市もあるし、インターネットでボランテイアや支援を働きかけ、自分達だけで高台移転、新しい町作りを始めた町村もある。すでに一年が経とうととしている、被災地の皆さん。海外の我々も応援しています。忘れていませんよ。どうぞ自暴自棄にならずに、明日を信じて、小さな毎日の中に何か楽しみを見つけて頂ければと、願っています。又、被災地を訪れて、アメリカの人達の応援の声を届けられればと、思います。私は、幸いなことに今年も、沢山の演奏会が予定されていて、今週末から、演奏会が始まります。どうぞ皆様にとって、2012年が、素晴らしい年になりますように。

 

 

大槌町での震災コンサート  11/20/11

November 20th, 2011

今日の午前中日本から帰宅!3泊5日の、最短日本滞在でした。震災後、すぐにロスアンジェルスで義援金コンサートをして、その収益を送ったりしたけれど、何かもっと直接的にお手伝い出来ないかしら、と思っていました。日本の知人で、ロータリークラブの方とのお話から、育英基金を創立した事を聞き、そのお手伝いをさせて下さい、というところから、このコンサートの話が始まったんです。ロータリークラブから、被災した学校にピアノを贈呈する事になり、そのお披露目に合わせて、私が来日。ピアノの演奏で参加する事に話しがまとまりました。そして、ピアノ演奏の参加だけでなく、アメリカの友人達からのメッセージも届けたいなあと、ハートマークで一杯の、明るく楽しいキルトの作成、義援金集め、教えている大学の学生達のメッセージ、と一緒に来日することに。アメリカヵらも応援しているよ!という気持ちを込めてです。そして、沢山の方達のお力で、自治会、学校側と連絡、18日の会となりました。仮校舎で会った学生達が、とっても元気で、人懐っこくて、皆明るくご挨拶をしてくれて、先生方も皆さん話しやすくて、こちらが、元気になる感じでした。私の演奏の後は、生徒達がお返しに、とっても素敵な歌を披露してくれて、涙が出そうでした。クラスメートで亡くなった子供も、両親を亡くした生徒も、そしてかなりの生徒達がすべてを津波で失ったのでした。これからの気の遠くなるような、長い復興。新しい都市作りはどうなるのか、未知のことで一杯ですね。被災地からの写真、日本滞在中の写真をアップロードしたので、もしお時間あったら、見て下さいね。テレビや新聞でも取り挙げて頂き、活動を沢山の方に知って頂けた事で、更に意義深い会となりました。

災地滞在の最後は、皆様に連れて行って頂いた花巻温泉で久しぶりにお風呂に入り、ゆったり、ゆっくり。そして、翌日は、東京へ。学生時代の友人達やこちらの大学で教えていた学生に会ったりで、あっという間に時間が過ぎていきました。久しぶりの日本で、とっても短い時間だったけど、お蔭様で、有意義に、楽しく、心温まる滞在となりました。

 

バッハ祭でのゴルトベルグ変奏曲 11/7/11

November 8th, 2011

皆さんも忙しい日々を送っていらっしゃると思う、今日このごろです。私もまさに、自分で言うのもおこがましいのですが、「多忙」が、ぴったりの状態です。演奏家として、いろいろな機会を頂き、様々なコンサートで演奏出来るのは、とても有難く、幸せなこと。この秋は、まさにそうです。異なるプログラムの演奏会が続いていますが、その中でもハイライトは、何といっても、バッハのゴルドベルグ変奏曲。今年の初頭から、ずっと勉強してきて、機会あるごとにこの大曲の一部を演奏して、少しずつ慣らし踏み。そして、9月の終わりと10月に本番が!!10月22日のバッハ祭でのコンサートは、事前に売り切れになり、沢山のお客様にこの素晴らしい音楽を演奏でき、本当に幸せでした。この曲の持つ力です。次は、一月にこの曲のコンサートが、2回予定されています。我々演奏家は、曲を勉強することで、成長していきます。それを実感させくれた、バッハのこの大曲に出会えて感謝、感謝。

日本で、今月18日に被災地、大槌町でチャリテイー・コンサートを致しますが、その時にも一部を演奏する予定です。鎮魂の気持ちを込めて、演奏させて頂くつもりです。

琴奨菊関、おめでとう!10/10/11

October 10th, 2011

9月場所での好成績で(毎日応援していましたよ!)、無事大関昇進となり、本当に嬉しいです。相撲界の様々な問題で、ここ数年バタバタしている大相撲ですが、久しぶりの明るいニュース。そして、何といっても琴奨菊関の、周りを温かくするあの笑顔です!沢山のプレーっシャーもあるでしょうが、自分らしく、大関として活躍して下さったらと、願っています。琴奨菊関のがぶり寄りは、最高!ご自分の得意技を中心に、さらに次へのステップに向けて、大きく成長して下さい。この9月場所は、空席の目立つスタートでしたが、場所が盛り上がるにつれお客様も増え、千秋楽に優勝がもつれ込んだこともあって、大変興味深い場所でした。今後も、是非楽しくて、手に汗握る取り組みに一喜一憂する場所にして下さい。海外からも、熱い声援を送っています。

桂 三枝師匠のお言葉 10/10/11 

October 10th, 2011

忙しさにかまけて、本当にご無沙汰してしまいました。先日、バッハのゴルトベルク変奏曲の始めての演奏会が無事終わり、ほっと。次のこの曲の演奏会は、今月22日に、ロスアンジェルス・バッハ祭であります。この曲については、いろいろなところでお話していますが、ピアノ弾きとしては大曲であるとともに、夢の曲です。一生に一度は勉強して、演奏したいというのが、本音ではないでしょうか。これからも、いくつかの機会に演奏させて頂けるので、一回一回全力で望みたい、と願っています。

私は、伝統芸能や職人の方々のお言葉を聞くのが大好きです。何故かと言えば、音楽の勉強ととても似ているから。そして、運動選手の方々の、厳しい日々の鍛錬についても、聞くのが好きです。先日、何気なくテレビ(ジャパンTVで)を見てたら、落語の世界の方々がトークショーでご出演なさっていて、とても興味深かったんです。その中で、桂 三枝師匠のお言葉がずーーんと、来ました。三枝師匠の創作落語がとても面白くて、機会ある度に、楽しんでますし、司会などでも、温和で如才ないお話ぶりが、印象に深い方ですね。そういう中で、ご自身が創作落語に臨むときの姿勢、日々の精進の話になり、最後に「一生、自分との戦いです」と、おっしゃって番組が終了。そういう大変な思いがあっても、落語家はちゃらんぽらんに見られるからーーとも、おっしゃっていました。ああ、そういう私達から見えない面があって、落語家の方々の舞台があるのだなあ、と思いました。何だか、嬉しくなって(我々音楽家も同じ運命なので)、励まされた、一時でした。

スイカの皮   8/22/11

August 22nd, 2011

子供の頃、度々父方の祖父母の家に遊びに行った。夏休みには、長期に渡って、滞在。楽しい日々を過ごさせてもらったものだ。本当に感謝している。そんな夏休みの折、我々はご近所の親戚の家と分けて、良くスイカを食べたものだ。昔のスイカの皮はとっても厚く、もったいないので、祖母はそれをぬかみそ漬けにした。ちょっと変わった食感で、美味しかった。昔の台所は、いつも暗くて、北向きの寒いところにあった。そして、その隅っこに樽が鎮座していたような気がする。今年の夏は、何故かスイカを頻繁に食べている。そして思ったのは、スイカの皮が本当に薄くなったことだ。これでは、漬物には到底出来ない。食べ物というのは、それにまつわる思い出も付いてきて、楽しい。

日本語ページには、私の日常の雑文しか書かないけど、コンサートの事、大好きな映画の事、本職の音楽の事は、英語ページに書いているので、もし良かったら、それも見てね!それから、「本の虫」子の私は、英語・日本語両方の本を読んでいるので、それも時間があったら、マイブック評のページで読んでみてね!

99歳のお誕生日、そして若く消えゆく命  8/1/11

August 1st, 2011

少し前に、知人の17歳の息子さんの話を書いた。彼は、ALS (筋萎縮性側索硬化症・きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)と闘っている。この病気は、重篤な筋肉の収縮と筋力低下をおこす、きわめて進行の早い病いで、残念ながら、治療法は確立されていない。彼のように若年で発症するケースは大変まれで、通常発症から3-5年で呼吸器官の麻痺に至るところだが、2ヶ月前に緊急入院して症状はかなり進んでいる。そして最近の彼の様子を聞いた全く同じ日に、99歳のお誕生日を祝う会があった。こちらは、99歳の現在も、馬に乗り、毎日を元気に送っている男性である。かくしゃくとしている。老いていく見本のような人物である。人生は平等でない、と言ってしまうのは、簡単だ。そのどちらも、尊い大事な命なのだ。そして、どちらにも、生きて来た沢山の物語がある。この17歳の息子さんのお宅、一階に引越し、人工呼吸器なども備え、息子さんが病院から帰れる方向で準備している。この息子さん、とても強いのである。ご両親は涙していても、本人は毅然としているのだ。残り少なくなってきた人生、家族に囲まれ(弟と妹がいる)、友人達に囲まれ、静かにそして平和な日々である事を祈るぐらいしか、私達には出来ない。

名古屋場所、終わる。  7/25/11

July 25th, 2011

素晴らしい取り組みが、沢山見られた久しぶりの名古屋場所であった。魁皇の記録更新と引退、日馬富士の快挙、若手の台頭、など、場面場面で見せ場を作ってくれた。琴奨菊は残念であったが、手ごたえを離さず、是非来場所に繋げて欲しい。高見盛は、一挙に坂を転げ墜ちるような陥落ぶりで、見ていても、情けないというか、同情するというか、つまり、がっかりである。ここ数年、お決まりのガッツポーズと勝負後に下がっていく時のユーモラスな仕草で人気を引っ張って来たが、この辺でそろそろ次世代にバトンタッチかも。私の大好きな栃乃洋は、年齢的には多分最高齢の一人だが、一時の粘りはなくなったものの、相撲の勢いがあって、とても良かった。若の里も踏ん張りを見せた。時天空は、今や持ち味として評される足技を多く繰り出し、勝ちを伸ばした。しかし、私は足技の連発は好きではない。何だか、相撲気がないのである。相撲風情に欠けるのである。豊真将、豊ノ島の元気も、場所のハイライトであった。白鵬の8連覇はなくなったが、それに勝る様々なプラス要因があり、9月場所への期待を大きく膨らませてくれる。そして最後になるが、皆の注目、隆の山の活躍も、今後の大きな楽しみになった。久しぶりの相撲中継に、胸躍らせた15日間であった。

琴奨菊関、がんばって!  7/21/11

July 21st, 2011

快進撃を続ける琴奨菊関。魁皇関と出身地を共有するという事で、プレッシャーも大きいと思う。笑顔がとっても親しみやすい琴奨菊関が、ここ数日ちょっと違う。土俵下で待っている時など、何か深い思いの中にいるようだ。ただし、勝った後に通路を下がっていくときに、ちらっと「普段」が出て、いつもの微笑みが見られると、こちらもテレビ越しに微笑み返してしまう。筋肉も一回り大きくなって、得意のがぶり寄りも益々冴える今日このごろ。もちろん大きな期待のかかった場所ということもあるが、一番一番自分の思う相撲が出来れば、それが大関への道に繋がると思う。太平洋を超えたところにも、相撲ファンが大声援を送っています。後3日、自分の相撲をとりきって下さい。ちなみに、地元応援会の方々が、勝負に勝つ度に花火を上げるということのようだが(自分より下位に勝てば一発、上位に勝てば2発というこらしい!)、大関昇進した暁には、世紀の一大花火大会になることは、まず間違いないね!