My Book Reviews
Reviews on Books in English and Japanese
Mozart in the Jungle: sex, drugs, and classical music Blair Tindall (Grove Press) 1/2 5/10
Well– it is very hard to describe this book. Is it a scandal book, a memoir of Samuel Sanders, a system of classical music business, or author’s life long complaint?? First of all I did not have good feeling after I finished reading it. I never met her or never heard her playing so I only can judge this book from reading. I am also a professional musician, and married to an orchestra player who has played with 6 different orchestras. I have lived as musician since when I was 3 years old, and I never gotten any other job besides being a musician, performing and teaching. I know many many many wonderful musicians!! If we focus on sex and drugs in our lives we can write anything, like, Bar Exams in the Jungle:sex, drugs, and law schools, or Beauty on the Ice:sex, drugs and a figure skating. If she likes to focus on those themes that is her choice, but it does not apply to most of musicians. Also her attitude toward finding male friends is obscure. After I reading this book I felt so sorry to her friends (she calls them her friends, but I don’t know they think the same way or not) who are criticized without much of the reason or made fun of, including big name musicians. I don’t think I would recommend this book to you.
Grand Obsession Perri Knize (Scribner) 1/15/10
This is the book which we learn about the world of piano instrument. We follow the journey the author took to seek the best piano for her. It was not easy at all! After reading the first part I realized we, professional pianists, have a different view to our instrument. Of course we love our home piano, but we have to perform on different pianos all the time, and one of the most important tasks for us is to get used to each piano to make the piano the best sound and to get the good relationship with any piano we perform. Each piano (even though they look similar–) has different personality, different voicing, different regulation, different sonority, different action, different everything!! And the regular maintenance is important on any piano. The great piano can be out of tune, bad voicing , etc if we don’t take care of them.
It is an interesting story around piano.
Romance on Three Legs: Glenn Gould’s Obsessive Quest for the Perfect Piano
Katie Hafner (Bloomsbury) 1/2/10
It is all about Glenn Gould’s famous personality, good or bad. I believe this is the first book that the name of his lover was revealed, the wife of Lucas Foss, Cornelia. As the author wrote I was one of many people believing Gould was gay.
All of us can relate to Gould on the obsession to our instruments, not necessary in piano, any instrument. I started to play piano when I was 3, and I am still playing after 100 years!! So it is a part of our IMPORTANT lives.Actually piano is the most distant instrument compare to others, like wood winds or brass. And one of the most important task for the pianists is to get used to each instrument prior to the concert. Each one has different personality! I enjoyed reading this book, especially I am always curious about Gould!
I am reading another “Piano Search” book, this time by the amateur pianist. I will give you a report once I finish reading it.
The Lost Cellos of Lev Aronson Frances Brent (Atlas & CO) 12/10/09
It is a very strong story around music, cello, friendship, family and love in the very sad time in our history. It is just amazing how Aronson had survived through the worst possible situations for such a long time. I got so involved imagining pictures, situations, and sceneries in this book. The author depicts the countryside beautifully contrast to what happening in ghettos. It is so true that if we think about the pieces we know well, we can time precisely, like Aronson sang 3 cello concertos to time for 1 hour. Also I liked Aronson’s word, somethings like “Thinking kept him going. That was still free to do anytime.”
対岸の彼女 角田 光代 (文芸春秋社) 11/25/09
これは、普通の主婦のお話。弱気な主人公が、次第に強くなり、「周りの目」を気にしなくなる。中々元気が出る本です。本当に私も思うけれど、他人は自分が思うほど人の事なんて気にしてないし、仮に気にしていたって、そういう人を気にして何かをする程、意味’のないことなないと思います。何故って、それで自分の行動を決めて、上手くいかなかったら、どうすれば良いの?そういう時に世間は責任取ってくれる訳じゃないからね。人生は、やりたい事と、やらなければいけない事で、溢れていて、時間はいくらあっても足りないでしょ?
空中庭園 角田 光代 (文芸う春秋社) 11/18/09
とても惹きこまれる小説です。あまり角田さんのご本は読んだ事がないのだけど、これから少し読んでいきたいなあと、思っています。桐野 夏生さんの「OUT」の時にも思ったけれど、とんでもなく醜かったり、生々しかったすると、それが突然すーーと気持ちに入って来て、とても自然な感じになる。すごく変なんだけど、体にぴったり来るセーターみたに、心地良い感じ。滅茶苦茶ともいえるこの家族が、日常の中からいろい見つけて行く様が、角田さんの才能で、スムーズに描かれています。お奨めです。
ウーマンズ・アイランド 林 真理子 (マガジンハウス) 11/15/09
最初から読んでいくと、いろいろな女性が出てきて、ありゃーどんな展開なのかしら、と思ってしまいます。最後の章エピローグ「深沢裕人の告白」が、正に日本流のオチ。そういう事だったのか、と納得です。どんなにスターでも、そりゃあ普通の過去もあるし、毎日はトイレにも行けば、夫婦けんかもする。そして、帰っていける港があるって事が、本当に本当に大事なんじゃないのかな。
夜ふけのなわとび 林 真理子 (文芸春秋社) 11/10/09
林 真理子さんのエッセイ集、久しぶりに読んでみました。この方、本当にすごいですね。こういう軽めの本も、見事にさらっと書き、直木賞その他の文芸賞も総なめして、又、雑誌インタビューなども沢山こなし、どういう毎日を送っていらっしゃるのでしょうかーー?ご自分のまわりに起こる事柄を、面白おかしく、時には超軽薄調で、正に変幻自在。こんなに頭が良い方は、中々いらっしゃらないのでは、ないでしょうか。林さんのご本、「本を読む女」や「葡萄が目にしみる」は、私の大好きな本です。
椎名 誠 銀座のカラス 上・下 (朝日新聞社) 11/06/09
これは椎名さんのご本を一度も読んだことがないという貴重な人がもしも、もしも、存在したなら、是非最初に触れて頂きたい、青春ぶっちぎり本です。周囲に出てくる登場人物が、もう本の中から飛び出して来そうなほど、躍動しています。椎名さん天才!!
椎名 誠 続 岳物語 (集英社文庫) 11/04/09
これは、かの有名な(こんな事を言うから、ご本人の岳さんが、遠くサンフランシスコに住んでいるのかな??と言っても、私が住んでいるロスアンジェルスとは、少し離れた隣町ですけどね!)ご子息の岳さんの周りを描いたもので、犬やら人間やら、木々や自然やら、すごく良いバランスで、出て来ます。私にも自分が生んだ子供ではないけれど、息子がいるので、何となくふあーーーーと、いう気持ちで、読ませて頂きました。私も、彼とは沢山の思い出があるからね!
椎名 誠 海ちゃん、おはよう (朝日新聞社) 11/03/09
はっきりこれらの、最近読んでいる椎名さんのご本はすべて、以前読んでいて、もう一度ページをめくって、味わってみたくて、読み直している訳です。これは、お嬢さんが生まれたあたりのお話を元に、とても素敵な若夫婦の成長の姿を、追っています。若夫婦でない私にも、感動的です!
椎名 誠 新橋烏森口青春編 (新潮社) 10/31/09
これは、「銀座のカラス」同様、椎名さんの若きころの時代を描いたもので、中々青春しています。そして、この辺が本当に椎名氏の才能なんだけど、この作り話と実話の境目がごっちゃになって、あたかもセピア色の映画を見ているような、何だか不思議な感じに取り付かれるんです。元気やら、躍動感から、もうすごく肯定的です!
椎名 誠 すっぽんの首 (文芸春秋)10/28/09
椎名中毒になりきっている私です。まあ、これが「アルコール」やら「薬物」なら困るけどね。と、椎名語調になって、すっかり中毒症状を顕著に現しています。これも、ご自身の身の回りにある出来事を、椎名目線で追った、素敵な短編集です。お薦め品。
椎名 誠 ニューヨークからきた猫たち (朝日新聞社) 10/25/09
著者の生活の周りにある人、物を優しくとらえている、椎名さんの傑作私小説/エッセイ集。すっと読めてしまうので、お薦め。
椎名 誠 波切り草 (文藝意春秋社)10/21/09
これも私の大好きな椎名さんの私小説/エッセイ集です。こういうのって、本当に読者を行間に引きずり込ませ、あっという間に読んでしまいます。椎名さんのお話しのテンポは、まさにRubato。これは、テンポを感性のままに、自由に膨らませ、それでいてとても自然だからです。他のご本では、ご自身の不眠症の事など書かれていらっしゃって、いつもいつも長調(メージャーキー)だけではないご様子ですがーーーー。
椎名 誠 春画 (集英社文庫)10/18/09
これは、エッセイ集なのか、私小説集なのか、想いを膨らませながら読ませて頂きました。まさに、椎名さんの世界。優しさの一杯詰まった家族関係や友人達との日々。良いなあー、と憧れながら、だけどこれってお話しなんだっけと思ったり。又、しばらく椎名さんのご本との日々になりそうです。
椎名 誠 かえっていく場所 (集英社) 10/15/09
椎名さんのエッセイ集は大好きです。このご本では、ご家族の事にも沢山触れていらっしゃるので、読者としては、あれやこれやと想像しながら読む事が出来、楽しかったです。又、ご自身の気持ちも随所に書かれているので、作者ととても近距離に感じました。素敵なエッセイ集です、とってもーー。南米の果てで息子さんと再会なさるシーンでは、こちらもジーンとなりました。私も時折南米に公演旅行があり、ホテルでの一人の時など、どーんと寂しさを感じる時もあるので。でもこのホームページの写真を見てもらうと分かるでしょうが、チャンスがあれば公演の合間に、結構街を一人歩きして、楽しんでいますけどね!
東野 圭吾 レイクサイド (文春文庫) 10/13/09
ああーーー又もや東野さんのご本を読んだのです。最後のどんでん返しまで、読者を引っ張っていらっしゃる力、本当にすごいですね。この本の主人公、俊介が信じ込まされているシナリオは、すぐに「作り物!」という事を分からせておきながら、その裏の真実は何だーーーと、読者を悶々とさせてしまう手法。それぞれの人物描写の確かさ。東野さんの才能に、またもや敬服です。でも私事を言わせてもらうと、変人子供だった私は、親に私立の中学を受験したいと申し立て(小学校で男子にいじめられていたので、女子高を断固希望)、説得(だって月謝も高いですものね)。まだそんなに中学受験というのが厳しくなかったこともあり、目的校に入学、そこで、生涯の友人達を得たのでした。と、ハッピーエンド物語なのです。東野さんの文章は、きれが良く、かといって端折る事もなく、自然でいて、とても魅力的。そして当代一の伊達男、と来りゃあ、もう言う事なしです。
Chopin in Paris Tad Szulc (Da Capo Press) 10/5/09
If you are a fan of Romantic music it is a good book to read and to learn about the lives of big Romantic composers, of course including Chopin! Like Clara Schumann’s book I read several months ago it is really interesting to imagine the interaction of those big Romantic composers, Liszt, Mendelssohn, Chopin, Schumann—. As a pianist Chopin’s music has been a part of my life. I started to play his small pieces when I was very young, and through schools up to my doctoral degree I had played most of his music. After finishing school I have learned more of his music! I have listened many of Chopin’s recordings by big names. Pollini’s recording of Chopin Etudes was my bible when I was at the Toho conservatory in Tokyo. Now I teach those pieces for my students, and I am always amazed how idiomatic his piano pieces are. I wish this book was little bit more concise, but I enjoyed being a part of lives in Paris while I was reading it!
虹を操る少年 東野 圭吾 (講談社文庫) 9/26/09
とても恐ろしく、そしてファンタジーなお話しですね。”音楽”をやっている者にとって、光楽という発想はとってもおもしろい!いろいろ想像してしてみました、自分を観客に置いてみてーー。実際光の点滅が激しい映画を見て、癲癇の発作を起こした人がいるので、”光”の影響力はかなりと思いますね。でも、”五感”というように、見るものと聞くものの感性は、全く違う範疇に入るので、この本に出てくる怪しい気持ちの良さは、どんなものだろうか、と、今も想像の翼を羽ばたかせています!
どちらかが彼女を殺した 東野 圭吾 (講談社文庫) 9/24/09
こんな推理小説って有りですか???結論のないお話ですよ。本当に!何だか、魚の骨が喉に刺さって、何日も経っている状態です。東野さんの、いじわる!と、大声で(でも心の中で!)叫んでいる私です。このジレンマに勝てる人は、是非読むべき。
ひとは情熱がなければ、生きていけない 浅田 次郎9/15/09
タイトルだけで、本当に十分なくらい、浅田さんのおっしゃること、モットモとひれ伏してしまいます。大共感です!この8月に義理の父(アメリカの父)が亡くなり、その生き様を見ていて、ああ本当に人生一回、一期一会、自分の真実に忠実に、一生懸命、そしてうんと楽しく、人生全うしたいなあと、思っています。それはどんなことでも結構。時間も忘れて、のめり込んでしまえるような事、そしてそれをひたすら生涯続けられる事に出会えた人は幸せです。これは、社会現象でちょっと気の利いた事でも、自分探し(ごめんさい。この言葉、私あまり好きじゃないんです)でようやく見つけた事でもなく、自然に自分達の人生に入って来て、もうそれに夢中!となる事。皆それぞれに、顔も体格も性格も違うように、友達がやってるからーーということでは、ないはずですね。偉そうにーーお許し下さいね。こんな事を言わせて頂くきっかけを下さった浅田さん、ありがとうございます。
我らが隣人の犯罪 宮部 みゆき (新潮社) 9/12/09
宮部さんも私の大尊敬する作家の一人です。この本も、なかなかですよ!表題の作品も、お洒落です、とっても。音楽で言うと、大家の作曲家は、何というルールもなく、突然不思議な転調したりするのですが、それが何とも自然でチャーミングなんですよね。そういう超自然派天才ですね、宮部さんは。宮部さんの江戸物も、是非お薦めです!
パラレルワールド・ラブストーリー 東野 圭吾 (講談社文庫) 9/10/09
東野さんのご本、又読んでしまいました。これも、文章の構成が素晴らしい!やはり、東野さんは、天才です。そして、いつも人の心を、何とも言えない正直さと美しさで、描いています。現在と過去の時間を行きつ戻りつして、最後の「決定の瞬間」に持っていくすごさ。こういうお話を、どうやったら、同じ人間の脳みそで生み出せるのでしょうか。東野さんのテクノロジーのバックグランドと、感性が融合して、このラブストーリーに行き着くのでしょうか。主人公の崇史に、ついつい作者の東野さんを重ねてしまう、私です。
ワニのあくびだなめんなよ 椎名 誠 (文藝春秋) 9/5/09
久しぶりに椎名 誠さんのご本を手に取りました。この方(ついこういう呼び名になってしまいます!)のお話し大好きで、以前はよく読んでいたのに、何故か最近ご無沙汰していました。椎名さんは、ご自身のカーナビ「人妻ゆうこ」を、しばしの間ほったらかしにしたリベンジをお受けになっていらっしゃいますが、久しぶりの椎名さんのご本は、相変わらずのテンポの素早さと、発想の極端なすごさで、私を前より虜にしてしまいました!私の愛するアルゼンチンに椎名さんも心を奪われていらっしゃるのは、嬉しいことです。音楽屋の仕事をしている私は、サバイバル地には行かず、南米のパリと呼ばれるブエノスアイレスですがーー。私は昨日日本公演からロスアンジェルスの自宅に戻ったのですが、椎名さんのおっしゃる日本人の「マニュアルしゃべり」には、まいってしまいます。女性は、小鳥のような声で、固まったような笑顔とともに、マニュアル語を使うので、こちらはどうしたら良いのかーー。全く困ってしまいます。という訳で、今後も椎名さんの、「男の中の男」気を、ご本から堪能させて下さいませ。
茉莉花茶を飲む間に 林 真理子 (小学館) 9/1/09
ママ和子を中心にした、「青」という紅茶専門店のお客さん達のお話。林さんのすごいところは、一時代前に書かれたトレンド物なのに、この2009年に読んでも、全然古くさい感!がしないところです。いままでにも、かなり林さんのご本読ませて頂いていますが、文才と世俗感がたまらないですね。そして、女性を書くと右にも左にも出るものなし!です。不思議なくらいに、女性の心が読めてしまうんでしょうね。以前から、同世代の女性文筆家では、ぐんを抜いているなあと、思っていましたが、今回も脱帽です!
月のしずく 浅田 次郎 (文藝春秋) 8/20/09
またもや、浅田さんの短編集です。これも、表題の「月のしずく」、とっても良いお話です。浅田さんのエッセイを読むと、こういうお話が、突発的に浮かぶような事を書いていらっしゃるので、驚きます。何ていうか、どこにでもいるような、お隣さんのお話を、こういう風に、きれいに書けるって、どういう事なのだろう・・と、思います。今後も、続けて読ませて頂きますね。
薔薇盗人 浅田 次郎 (新潮社) 8/17/09
浅田さんのお名前を本棚で見つけると、つい手に取ってしまいます。この短編集も、とても良い出来ですね。特に、表題の短編、素敵です。どういう立場からでも、本質を見られるって、すごい事です。宝物箱のような、短編集。大推薦本です。
彼岸先生 島田 雅彦 (新潮文庫) 8/15/09
本の裏のご案内のところに、「師弟関係を描いた平成版<こころ>ーーー」となっていますが、私としては余り両者を結びつけるものはないような気がします。彼岸先生と僕との深い信頼関係、愛情、素晴らしい!でも、私には途中からよく話しの焦点が掴めなくなってしまいました。私の脳の軟弱さですね。でも、彼岸先生が精神病院に入り、そして弟子の僕に日記を残すというくだり、良いですね。そして、完璧な放蕩者の暮らし。谷崎といっても良いいんじゃないかなあ。
僕の行く道 新堂 冬樹 (双葉社) 8/12/09
この本は、最初児童書を念頭に書かれたのかなあと思ったら、「小説推理」に連載されたものに加筆となっていて、予想外でした。でも、お話自体は、とっても好きです。ストレートフォーワードで、何だか直球だけの勝負で野球に望むような感じですね。最後のお母さんとの出会いがどんでん返し的で、そこが「小説推理」--という事なのかしら。大人にもとても感銘を与えるけれど、私は是非小学生に読んで欲しいです。
誰よりもつよく抱きしめて 新堂 冬樹 (光文社) 8/10/09
夫の過度の潔癖症で夫婦関係が崩れそうになり、そこから新しい光とそして夫婦間の絆を見つけていくお話。ゲイの人のお話を精神的な病いと一緒に語っているのは非常に変な気がしました。素敵なお話だけど、少し焦点がずれっちゃっているかなあーとも思いました。
鉄道員 浅田 次郎 (集英社) 8/8/09
この本は昔映画で見たことがあり、何だか映画の印象が強すぎて(良いことなのか、悪いことなのか)、余り本の中に入っていけませんでした。これはどういう事なんでしょうね。もし逆に本を読んでから映画を見ても同じ感想なのかしら。でも叙情的で、私の家族が昔住んでいた秋田県の町をちょっとだけ彷彿させる感じで、共感出来ました。このタイトル以外のお話も、浅田さんらしくて(こういう言い方って、何だか最低ですね)、一気に読んでしまいました。
霞町物語 浅田 次郎 (講談社) 8/5/09
これもとても良い本です。私も日本での高校生・大学生時代は、いろいろと遊び歩いたものだけど、この時代のカッコ良い遊び人の主人公と、何ともいえない素敵な江戸っ子の家族。特に、おじいさんの背筋のピンとのびた、真性江戸っ子らしさが良いですね。一話一話の中に、素晴らしい人間ドラマを盛り込んで、ぐぐぐーんと引きずり込まれます。訪ねて行って私のコンサート用写真撮ってもらいたい写真屋さん、歌舞伎座で遠くから拝見したいおばあさん、能登半島への一人旅で寒風の中ひょこっとお話ししたいおとうさん、商店街での買い物で井戸端会議に加えてもらいたいおかあさん、そして何といってもこの主人公と、カッコ良いデートを昔風にしたいですね!
月島慕情 浅田 次郎 (文藝春秋) 8/2/09
美しい話の詰まった短編集です。どれも人の優しさ、悲しさ、強さ、泣ける話ばかりです。浅田さんてどういう生い立ちの方なのかしら。こういう隣の、横丁の、人びとを描写すると天下一品です。そしていつも不思議なのが、小説家という方達、お話を作るに際して、どんどんもう湧いて来てしまうのか、それともやっぱり準備期間があって創作という順を追うのか、それこそ魔術師ですね。浅田さんのご本、今後も読ませて頂きたいです。
使命と魂のリミット 東野 圭吾 (新潮社) 7/29/09
様々な人のいろいろな想いが、折り重なって出来たこの本。東野さんの心理描写には、いつも本当に頭が下がります。登場人物の真理を追究する心。それが、犯罪に繋がったり、懐疑心に取り付かれたり、その絡まった糸をほぐしていくように、クライマックスに持っていくストーリー展開。誰一人として、無駄な登場人物がいない!一人一人が個性を放ち、自己主張して、気持ちの混乱があって、本当に人間臭いですね。だから、東野さんの本から離れられないのです。全く。
聖女の救済 東野 圭吾 (文藝春秋社) 7/25/09
殺さないように仕組んだトリックで、人を殺すという全く新しい発想!素晴らしいですね。でも、やっぱり浄水器に仕掛けた毒が使われないように、長い間見張ってる、もしくは、人を側に寄せ付けない、なんて事が、実際に出来るのかな・・と、思ってしまいました。でも、心理描写は、さすがにすごいと思います。
ダイイング・アイ 東野 圭吾 (光文社) 7/22/09
幻想的なお話ですね。現実と空想、実在人物と仮想人物が、交互に折り重なり、まか不思議なストーリーです。出だしの自転車に乗った女性が死んでいく様は、どうやって書き得たのかしら・・。映画のスローモーションのシーンを見ている様な、リアル感にあふれています。東野さんの新しいジャンルですか?
天国までの百マイル 浅田 次郎 (朝日新聞社) 7/20/09
うわーー。泣けました。素晴らしいお話です。サンマルコ記念病院って、私の記憶が間違っていなければ、実在する病院ではありませんか・・何と説明してよいのか分からないのですが、こんなに正直に、真っ直ぐに、人を愛する事、そして表現する事、私のようなひねくれ者には出来ないので、話にうんと、引き込まれてしまいました。現在アメリカで、いろいろと問題に関わっていて、こちらの法のシステム、そして社会の構造に直面しているので、こういったもう優しさに、心も体もじーんと、するのです。日本の社会にも沢山、沢山問題はあるし、生ちゃかだと思う事もあるけれど、日本の優しさ構造には、日本を離れて長く経つ私は、一人ホームシックにかかるのでした。
流星の絆 東野 圭吾 (講談社) 7/15/09
又も、東野 圭吾かーー!と、おもわれるでしょうね。はい、そうです。告白します。すっかりはまっています。東野さんのエッセイ集なども、間に読んでいるんですよ。この「流星の絆」は、「白夜行」を思い出させてくれました。エッセイ集から覗わせて頂けるように、東野さんご本人のご兄弟もとても仲が良いご様子で、やっぱりそういう背景もあるのかなあー、と思います。純文学というジャンルがまだ存在するのであれば、この本はまさにそれに匹敵。「惨殺された両親の仇討ちを流星に誓い合った三兄弟」という本の帯に書かれた宣伝文句には、ちょこっと首をひねってしまいましたが、本当に安っぽいお涙頂戴風では全然ありませんよ。こんな深い愛情を兄弟で持ち続けられるのか。こんなに兄弟で分かり合えるのか。最初にも書いたように、ご自身の兄弟関係に裏打ちされているとしか、思えません。この本も、一気に読んでしまいました。
宿命 東野 圭吾 (講談社文庫) 7/10/09
この本も、東野さんの素晴らしさを発揮しています。「赤い指」や「容疑者Xの献身」より、随分以前に書かれたもののようですが、ストーリーの奥深さ、川の流れとは逆流の、幅広い河口からどんどん上流に上って狭くなるような話しの絞り方、そして最後のどんでん返し。人間への興味、そして深い愛情に溢れていますね。私の東野中毒も深くなるばかりです!
赤い指 東野 圭吾 (講談社) 7/2/09
以前から東野 圭吾中毒なのですが、「容疑者Xの献身」から、一段とその度合いを深めています。もうーー本当に圧倒なのです。前作で直木賞を取られてからの、受賞第一作目と伺っていますが、音楽でいうと、ベースラインがオステイナートを繰り返す中、舞台装置が変わらず、前原家だけにスポットライトが当たり、そのポカンとした空間の中で起こる様々な人間の葛藤、悲しさ、やりきれなさ。そんな中でも、東野さんはいつも愛を見事に描いていらっしゃる。一人舞台とも似た緊張感の中で、ほんわりとした暖かな人の心持ちが垣間見えて、その人間模様の中に私自身を投影させてしまう。ああなんてすごい世界なんだろう!芸術の一つの分野を超え、5感のいろいろな部分に訴えかける作品。私の東野 圭吾中毒も、まだまだ続きそうで、そしてそれに効果のある解毒剤はなさそうです。
容疑者Xの献身 東野 圭吾 (文藝春秋社) 6/30/09
ご無沙汰しています。いくつか本を読んでいたのですが、これといって書く事もなかったので、長く間が空いてしまいました。この本は、東野 圭吾さんのこれまでの集大成(まだお若く、お写真でお見かけするだけですが、とてもハンサムでいらっしゃるので、こんな表現は適切ではないのですがーー)といっても過言ではない、とてつもない本です。もうとっくの昔に、ミステリーとか推理小説なんていうカテゴリーを突破している東野さんにしても、このストーリーの構築の深さ、人間の根源に迫る愛の本質性、人間描写の確かさーー。全く、この作者どんな毎日を送っているのかしら。少し前に、スノーボードに凝っていらっしゃるというご自身の本を読みましたし、何ていうか、芥川 龍之介の典型的な写真のような毎日を送っているのでもなさそう。この本のすごいところは、いろいろなトピックを含みながら、乱雑にならずに、シンプルな読後感。まるで、バッハの無伴奏チェロ組曲でも聴いているような、おごそかな気持ちにもなります。以前内館 牧子さんのご本(名前は失念!)の中で、プロフェッショナルの定義について東野さんが記しておられたのを覚えているのですが、金銭の関わる、なしの問題でなく、とにかくそれをなくしては生きられないものーー、というような事をおっしゃっていたのです。ごめんなさい、長い年月の中で、多少いびつに覚えてしまっているかもしれませんが、これが、東野さんの根源なのかなあーと、思っています。そして、これは、音楽家である私の人生にも通じますので、何だか全く知らない方なのに、とっても近くの存在に感じたりも、勝手にしています。ストーカーでは、ありませんで、ご心配なく!とにかく一度読んでみて下さいね。
東京島 桐野 夏生 (新潮社) 5/16/09
この本も、作家のすごさをもろに感じさせる作品です!こんな奇想天外なストーリーを、ぽっと考えられるなんてーー。読んでいる間中、その奇抜性に驚きと感動の連続でした。桐野さんの才能は留まるところを知らず!私はこの物語に惹かれ、一気に読んでしまいました。
さまよう刃 東野 圭吾 (朝日新聞社) 5/7/09
東野さんも私の大好きな作家です。どの本も、新しい手法が使われ、ずば抜けた才能がひしひしと感じられますね。こんな悲しい終末ってーーと、思いませんか?まさに、反ハリウッドです。人生の不公平、でもこの父親は死んでいく時、娘のもとに行けて嬉しかったのでしょうね。誰の人生にでもある、あの時あそこにいなければーーという瞬間。それが涙になるのか、笑顔につながるのか。 そして、私達の毎日とは、そういった瞬間の積み重ねでもある訳で、時々ここにこうしている事に、不思議な気持ちになりませんか。
恋 小池 真理子 (早川書房) 5/3/09
又、小池 真理子の本を読みました。忙しくて本に触れる暇がなかったので、何だか一気に読んでしまいました。ストーリー作りの天才さ。まったく脱帽です。ものすごいまでの人を想う気持ちと、刹那さ、不条理。美しく、悲しく、とにかくのめり込んでしまいます。時代背景がストーリーに力を与え、急展開の渦巻き状に。すごい本です。
望みは何と訊かれたら 小池 真理子(新潮社) 3/15/09
この作者は、人間の本質を書かせたら右に出る者がいないように思います。周りにある一見見ると素敵なような事を、どんどん削っていって、人間の根源に迫るこの強さ。厳しくも、美しく、読む者をとんでもない気持ちにさせてしまう。物語の人物は、特別な訳でなく、とっても正直で、悲しい。この本のタイトルに、私達どうやって答えたら良いのか。
Clara Schumann Monica steegmann (Life & Times) 1/30/09
If you are a big fan of Romantic Music this book will be very interesting to read! I had a great time imagining Clara and Joachim playing together, Clara performing Beethoven’s E flat piano concerto conducting by Mendelssohn, encounter between Johannes and Clara, Robert and Clara shared many projects together, Piano trio played by Clara, Joachim, and Piatti—. Also it is wonderful to know Clara’s contribution in Romantic period. I am sure if there was no Clara the Romantic period would have been different.
スローグッドバイ 石田 衣良(集英社) 1/4/09
トレンデイーでお洒落な短編集。気楽に読めて、作中人物に自分を投影出来て、だけど、何なんだと、いう感じ。林 真理子といいこういう本って、やっぱり売れるんだろうなあーー。
Glen Gould: a Life in Pictures Firefly Books 1/1/09
It was at the LA Arts Walk, one evening on Thursday in December 08. I dropped by one of book stores and found this book sitting on the shelf. I didn’t know much about Glen Gould’s life even though his image has been in my mind for many years. This book came home with me. I spent hours on New Years Eve and New Year’s Day to read and to follow his pictures. It was very interesting to follow his life looking at those artistic photos. He made great poses for photo sessions! If he still would be alive he could be my teacher’s age (Mr. John Perry). He would be still playing piano and making CDs. He did not see the current technology world. He would have a great fun with those TOYS!! I put his Goldberg Variations (1982) CD after finishing the book. I felt his spirit flying around me. He is in joy in this recording.
龍が眠る 宮部 みゆき 12/30/08
流行のテレパシーもの。宮部さんはとても尊敬する作家だけど、この手の話しには個人的にちょっと飽きたかなあーー。
Lang Lang: Journey of a Thousand Miles with David Ritz (Spiegel and Grau) 12/28/08
Much better than I expected! We usually take Lang Lang as a super technical pianist without deep thought, but through this book we discover his other side in his life. His love to his mom and dad, his love to piano, his love to be famous, his love to be number one–. Of course a miracle did not happen to his life. He made it by himself with constant drive to be No. 1. He practiced basically all his childhood! If you are young pianists and hoping to be a good one your should read this book.
逝年 Call Boy II 石田 衣良(集英社) 12/25/08
石田独特の性への美しい描写が光る。人間への普遍の優しさ。いつもながら、トレンデイーな背景に男女がきれいに書かれている。東京という都会をクールに見つめながら、人間の営みを繊細に問う。
怪しい人々 東野 圭吾(光文社文庫) 12/22/08
素晴らしい短編集。ユーモアと緻密な人物描写。絶賛!宮部とともに、私の大好きな作家です。
楽園(上)(下) 宮部 みゆき(文芸春秋社) 12/20/08
ミステリー、テレパシー、社会問題などを鋭く結ぶつけた優れた作品。親子の愛、複雑な家庭環境、本質を見つめる体質。世の中の不公平をすべて飲み込み、そしてとんでもなく優しい目で見つめる。